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ベンレート水和剤の効果と使い方とは?正しい知識で殺菌剤を使いこなそう!

ベンレート水和剤は病気に罹った植物の治癒、予防に使える殺菌剤です。使い方は水和剤なので適量の水で溶くだけですが展着剤などと一緒に使うことでより効果を発揮します。そんなベンレート水和剤の効果や使い方、注意点などを紹介します。
更新: 2024年2月7日
揚げ餅
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目次

ベンレート水和剤とは

カビ、病気に効果がある

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ベンレート水和剤は主にカビが原因とる病気に効く農薬です。メーカーや製品により少しだけ名前は違いますが、含まれている成分はベノミルでベノミルは1971年4月21日に農薬登録を受けました。

現在では住友化学がベノミルの譲渡され日本国内向けにベンレート水和剤として、種の消毒、球根の消毒やミカンの貯蔵時のカビ対策に使われています。また家庭用にも使いやすい量のベンレート水和剤が販売されていて農協系の資材店までいかなくてもホームセンターなど身近な所で入手できる薬剤です。

形状

ベンレート水和剤は容量により異なりますが家庭菜園なら小さな箱に入ったベンレート水和剤を使うことが多いと思います。小さな箱のタイプは1回分を小分けしてくれているので使いやすくなっています。ベンレート水和剤の形状は粉状で白色なので風がある日などは取り扱いに注意が必要で、弱い風で飛びます。

水和剤なので薬剤を一定の量の水に溶かして使用するため芝生でも均等に撒きやすいのが特徴です。ただし水で薄める時に適量で薄めないと悪影響がでたり効果が発揮しなかったりするデメリットもあります。

ベンレート水和剤の効果

カビや菌が原因の病気に効果を発揮

ベンレート水和剤は殺菌剤なのでカビが原因の病気や糸状菌(カビも糸状菌の一種)が原因の病気に効果があります。作物、植物によって適応、登録されているので一概にどの植物にも使えるといわけではありませんが幅広い病気に効きます。

人間や動物で言うと「抗生物質」に近い働きをするのですでに感染し発病した状態から治癒する事もできますがあらかじめ散布することで予防することにも使えます。人間の抗生物質と同じように使いすぎは残留農薬など悪影響が出るので注意しましょう。

ベンレート水和剤が効果を発揮する病気

いもち病、ごま色斑点病、輪紋葉枯病、枝枯病、うどんこ病、白さび病、褐斑病、花腐菌核病、根腐病、黒根病、根黒斑病、球根腐敗病、フザリウム菌による病害、炭そ病、菌核病、灰色かび病、、つる枯病、つる割病、葉かび病、半身萎ちょう病、立枯病、乾腐病、灰色腐敗病、ルデンシア葉枯病、貯蔵病害(青かび病、緑かび病、軸腐病、黒斑病)など 幅広い病気に効果があります。

登録されている病名は2018年5月現在です。

登録されている植物の種類


家庭菜園、ガーデニングで育てる野菜類や草花を中心にベンレート水和剤が登録されている植物の種類を一部紹介します。この登録されている植物は2018年5月現在です。

薔薇、菊、パンジー、チューリップ、しゃくやく、ぼたん、とうもろこし、きゅうり、トマト、ミニトマト、なす、レタス、スイカ、メロン、白菜、キャベツ、ほうれん草、みずな、チンゲン菜、非結球あぶらな科葉菜類、いちご、じゃがいも、たまねぎ、ねぎ、枝豆、いんげん豆、柿、びわ、ブルーベリー、柑橘類、西洋芝生などがあります。

ベンレート水和剤の使い方

濃度を守ろう

水で薄めて使う殺菌剤なので薄める水の量が多くても、少なくても効果を発揮することができません。消毒としてあらかじめ散布する時も適切な水の量で溶くようにしましょう。病気の種類や使用する植物の種類で水の量(濃度)は変わります。

詳しくはベンレート水和剤の使い方はパッケージや取扱説明書に書いているので参考にしてください。ベンレート水和剤を2000倍に薄める時は0.5グラムに対し1リットルです。小分けされているベンレート水和剤の場合1袋が0.5グラムです。

展着剤と併用する使い方

植物中には例えばねぎのように水を弾いてしまったり濡れぬくい植物があります。同じように害虫の一部も水を弾きます。そのままベンレート水和剤を使って消毒、病気の治療などをしようとしても薬剤が弾かれたり付着してもすぐに流れたりして効果があまりなく無意味です。

そこで展着剤を使用することで水を弾いてしまう植物でもベンレート水和剤が付着しやすくなり充分な効果が得られるようになります。

弾きやすい植物、濡れやすい植物

稲、麦、大豆、キャベツ、ネギ類、里芋、椿、苺、メロン、トマト、ナスなどは濡れにくい、水を弾きます。濡れやすい植物にはきゅうり、桃、トウモロコシ、いんげん豆、サツマイモなどがあります。

展着剤とは

殺菌、消毒効果を引き出す

展着剤の主な成分は界面活性剤で、展着剤(一般展着剤)、機能性展着剤、固着剤の3種類ありそれぞれ違いがあります。

展着剤(一般展着剤)は薬液を均一に植物などに付着させる効果で、機能性展着剤は薬液を植物体内に入りやすくするので、ベンレート水和剤で使用すると薬剤が植物の中により浸透するので芝生などに使うとより効果的にです。固着剤は薬液が植物に付着した時に皮膜を作ることで耐雨性が増します。

展着剤の使い方


展着剤をベンレート水和剤に混ぜるだけですが順番が大切になります。 使用するベンレート水和剤に対して適切な水量が入ったタンクを用意します。まず最初に展着剤を入れて薬剤が水の中で分散しやすくします。そして入れるのであれば乳剤を入れて最後に水和剤を入れます。

どの水和剤でも使えるというわけではなく薬剤のラベルなどよく読んでから展着剤は使うようにしてください。また展着剤の入れすぎなどは逆に悪影響を及ぼすので展着剤のラベルや取扱説明書をよく読むようしましょう。

ベンレート水和剤の注意点

高濃度で使用しない

きゅうり、トマトで使用する時に適切な濃度ではなく高濃度だった場合、退色や生育抑制などの薬害が発生します。同じようにたまねぎ、苺、ナスなど高濃度では生育量などを起こすので気をつけてください。

ずっと使わない

ベンレート水和剤やベノミル系統の薬剤の連続で使っていると薬剤に耐性を持つ菌が出てくる可能性や効果があまり発揮できなくなります。そのためなるべく作用性が異なる薬剤を組みわせて使うようにすることが大切にです。

エトフェンプロックス乳剤、ダイアジノン乳剤はNG

ベンレート水和剤にエトフェンプロックス乳剤、ダイアジノン乳剤を混合した場合固形物が発生してしまうので混合しないよう注意が必要です。

水に溶いたら使い切る

ベンレート水和剤を溶いたらできるだけすぐに使い切るようにします。水分が蒸発して濃度が変わったり思わぬ事故を引き起こす可能性あり水に溶い状態では保存できないので使用する分量をその都度作るようにします。

池、排水口などに注意

ベンレート水和剤は水棲動物や水生植物に影響を与えやすく河川や池などに流れないように気をつける必要があります。使用した容器、小袋などをそのへんに捨てるなどは絶対にしてはいけません。

農薬を散布する時の注意点

肌の露出を控えることが大切


出典: https://www.i-nouryoku.com/agora/anzen/tekisei_04.html

ホームセンターでも買えるので、あまり強くない薬剤ということではありません。ベンレート水和剤をなど農薬を使う場合は風のある日を避けて保護メガネ、長袖長ズボン、手袋などをするようにします。誤って薬剤が手などに付着したらできるだけ速やかも洗い流すなどするようにしましょう。

また水和剤を作る時は風で簡単に飛散するので風に気をつける必要があります。可能であれば小屋など風の当たらない場所で水和剤を作ることをおすすめします。

ベンレート水和剤のまとめ

幅広い病気に効く

ベンレート水和剤は芝生から樹木まで登録されている農作物が多く使いやすい殺菌です。使いやすいからと言って使いすぎたり高濃度だと逆効果になります。これはベンレート水和剤に限らず他の農薬でもあることなのでまずは使いすぎないことが大切です。

幸いベンレート水和剤はかなり濃度が低くても効果があり植物への汚染も少なめなのでいざという時、あらかじめ予防する時に適切な濃度で使うようにしましょう。

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