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カクレミノとは?庭木でも人気な植物の特徴や育て方をご紹介!

カクレミノと言う植物をご存知でしたか?庭木としてや神社などにもよく植えられる人気常緑小高木のひとつです。神様へのお供えなど神事に使われることもあるというカクレミノ。今回は意外と知らないその特徴やより良い育て方などについてご紹介していきたいと思います。
更新: 2022年1月16日
てつはる
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カクレミノとは?

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カクレミノはウコギ科カクレミノ属の常緑小高木です。背丈は3~5mほどになります。原産地は日本をはじめとする東アジアで庭木などによく用いられるとても丈夫な樹木です。カクレミノの大きな見所は葉の形の変化や紅葉です。

カクレミノの仲間

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ウコギ科の植物にはヤツデやカポック、ヘデラなどのおなじみの観葉植物があります。葉が卵型になる種類を「マルミツデ」と呼びカクレミノと区別することがありますが、同じ品種のようです。

カクレミノ名前の由来

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学名のDendropanax(デンドロパナクス)は同じウコギ科のパナクス属に似た樹木というところから、ギリシア語のデンドロン(樹木)とパナクスをかけあわせたものだそう。別名にはミツデ、ミツナガシワ、ミソブタなどがあります。カクレミノと言う名前の由来には2つの説があるようです。

ヤツデと混同?

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カクレミノという名前は葉の形の特徴が昔の雨具である蓑(ミノ)に似ていることから名づけられたという説と、天狗が持っていたこの形の葉を使うと姿を隠すことが出来たからと言う説がよく聞かれます。しかし天狗が持っていた葉はヤツデ。仲間と言えば仲間ですが…なんだかいろいろ混ざってしまっているのかも!?

カクレミノの花言葉

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カクレミノは8月9日の誕生樹です。花言葉もありひとつは「ずる賢い」というもの。これはおとぎ話「かくれみの」から由来しているよう。天狗をだまして隠れ蓑を手に入れ、色々といたずらをした彦一からイメージされた花言葉のようです。

もうひとつの花言葉「耐え忍ぶ」は、日陰や乾燥に強く他の樹木が育ちにくい場所でも育つところからつけられたと言われています。

カクレミノが庭木に向く理由

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カクレミノは日陰を好み、成長しても枝があまり横に張らないため狭い場所での栽培に向いています。その為庭木として人気があります。和風・洋風どちらにも調和することも人気の理由のひとつ。しかし成長と共に下葉が落ちたり、葉も密には茂らないため生垣にも使用はできますが若干不向きなようです。

育て方が簡単

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カクレミノは日陰で良く育ち、対暑性が強く病気にもなりにくい木です。また成長もそう早くはありません。害虫もつきにくく芽の出る力も強いです。そのため初心者にもおすすめの樹木と言えます。

カクレミノが好む場所

カクレミノは関東から沖縄までが植栽に適している地と言われ、暖かい地域を好みます。ただし日陰が好きで直射日光が強いと葉焼けや幹焼けを起こしてしまうそう。土は肥えて湿っぽいものを好みます。強い乾燥で枯れることもあります。

カクレミノの用途

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カクレミノは狭い場所での目隠しや他の植物が植えにくい家の北側や中庭などに良く使われます。条件の良くない場所での植栽向きと言えます。工場緑地帯や街路樹、学校や公園、ゴルフ場など幅広く利用されています。和風庭園では特に茶庭の露地に多用されています。

隠れ蓑は福を呼ぶ

隠れ蓑は、日本の伝統的な吉祥文様(福を呼び込む縁起のよい文様)のひとつと言われています。またその隠れ蓑を持っていたと言われる鬼や天狗も怖いイメージや悪さをする物語が多く残されていますが、地域によっては神格化され、信仰の対象となっています。

カクレミノは縁起が良い木

カクレミノの名前の由来ともされる蓑は、笠とともに災厄から身を隠す役割があると考えられてきたため、カクレミノはそれにあやかって縁起の良い木とされているよう。風水的には葉が大きいことも厄を防ぐのに効果的といわれます。

贈り物にも

縁起が良く厄を払うということから贈り物として鉢植えやアレンジメントなどを店舗の開店祝いなどで贈られることもあるようです。明るい日陰であれば育つカクレミノは屋内での栽培も可能なのでまさにうってつけかもしれません。

カクレミノ花の特徴

カクレミノの開花時期は6~8月と言われますが温かな場所では11月頃まで開花するそう。枝先に4~7cmほどの花枝を伸ばして小さな花が球状に集まった花の形を作ります。花の色は淡い緑色で花びらは通常5枚程度、開くと星の形のように見えます。他の植物とは違い、あまり観賞用とはされないようです。

カクレミノ葉の特徴

葉の色は深めの緑、やや厚みがあって表面には光沢があります。カクレミノの葉は変化が大きいのが大きな特徴です。芽生えたばかりの苗の葉には切れ込みがありません。幼木では深い切れ込みがみられるようになり、3~5つに分かれます。

5つに分かれたものはヤツデに良く似ています。成長が進むと切れ込みは浅くなっていきます。また秋に紅葉しますが暖かいところではあまり綺麗にはならないようです。

場所によっても変わる

上の方につく葉は葉の柄が短く切れ込みが浅いのですが、それより下につく葉は葉の柄を長くし上の葉と重ならないようになっています。また下に行くにしたがって葉の切れ込みが深くなる傾向があります。

葉の形を変える訳

大きく成長した葉は長い楕円形になります。この形の葉をつけるまでに成長した木は花や実をつけるようになります。

カクレミノの好む日陰のような場所では下の葉にも光が当たりやすくなるように切れ込みの深い葉を作るようになり、十分成長すると面積の広い葉をつけるほうが有利になるため、このような変化があると言われているそうです。

カクレミノ実の特徴

カクレミノの実は直径1cmほどで冬には黒っぽい紫色に熟していきます。開花の時期にもまだ緑の実が残っているので1年以上かけて実が稔るということのようですね。実の中には8mmほどの種が入っています。

カクレミノの実は森林などに自生するものにはあまり見られなかったようで、庭木として普及するようになって私たちの目に触れるようになったようです。

カクレミノの育て方


カクレミノの特徴が分かったところで、ここからはカクレミノの上手な育て方について見ていきましょう。

日当たりや置き場所

前にもご紹介した通り日陰が好きな樹木です。適度な湿り気があり、腐葉土など腐植質の入った栄養豊富な土が大好きです。もし土が痩せているようなら腐葉土を混ぜ、堆肥を混ぜてあげましょう。

水やりと肥料

乾燥する場所では水をしっかりやりましょう。乾燥予防に腐葉土などで株もとを覆ってあげたり、グランドカバーになる植物を植えてあげるのもいいでしょう。冬に遅効性肥料を与えることもありますが、肥えた土であれば肥料は特に必要ありません。

窒素分が多いと枝が間延びして貧弱になってしまいます。肥料過多は枝葉が茂り過ぎ見苦しくなってしまうことも。

病気や害虫

基本的に深刻な被害や悩まされるものはあまりありませんが、乾燥気味の場所ではカイガラムシが発生することがあります。また背丈が高くなるとカミキリムシの幼虫に幹の食害を受けることがあるようです。

植え付け

暖かい地域で育つ樹木の為、植え付けも気温が上がってきた頃が適しています。4~5月や8月下旬~10月頃がおすすめです。

カクレミノの増やし方

カクレミノは種まき、挿し木で増やすことができます。

種まき

種まきは11月頃にまずは黒紫色に熟した実から種を採取するところから始まります。乾かないように注意しながら湿らせた砂の中で種を熟成させます。翌春の3~4月頃に取り出してまきます。貯蔵が上手くいっているようなら比較的良く発芽します。

ただ立ち枯れを起こしやすい為、苗まで成長する数はまいた数からすると少ないようです。

挿し木

挿し木の適期は7~8月です。今年伸びた枝を15cmほど切り用土に挿します。または適した土壌に直接挿しても良いでしょう。4~5年で1.5m程に成長するそうです。

カクレミノの剪定

カクレミノは枝を良く出し上に伸びていきます。基本放任の育て方でよいようですが、若木のうちは良く繁り葉が増えるので、適度に枝を透かせておくとよいようです。適宜剪定すると良いでしょう。列植しても横に広がらないのである程度は自然の樹形を楽しんでもよいでしょう。

剪定方法


カクレミノの剪定は6月中旬~7月が適期です。4月頃、9~12月頃にも行うことができるといわれます。カクレミノはどこで切っても芽吹く力が強いので好きなように剪定して大丈夫。どんどん新芽が出ます。

上に伸びる木なので高さを制限するように詰める必要がありますが、2~3節残して繁りすぎた葉を切り詰めます。切り詰めてどんどん新芽を出させ、分枝させていくのがカクレミノ剪定のポイントです。

カクレミノまとめ

いかがでしたか?カクレミノの特徴や庭木としての育て方や選定など管理の仕方を少しはご理解いただけたでしょうか?最後にカクレミノについてまとめていきたいと思います。

悪条件でも育つ

カクレミノが庭木として重宝されるのも他の植物と比べ日陰や湿地でも良く育つから。敷地の中でも日があたりにくい北側に植えられることが多いです。また軒下など夜露があたらないところでも栽培できます。育て方が比較的簡単なので初心者でも育てやすいと思います。また潮風や大気汚染にも強いらしいですよ。

お手入れも簡単

カクレミノは特に成長が早いわけでもないので、のんびりと自然の成長に任せて大丈夫。どちらかというと剪定せずに放置すると頭でっかちの樹形になりやすいようです。さほど横に広がらないので、剪定しなくても邪魔になることは少ないですが、葉が繁ってくるようでしたら間引いて枝を透かせてあげると見栄えも良くなります。

増やし方も簡単

増やし方もごくごく簡単。種まきも挿し木でも大丈夫ですが、種は発芽しても苗まで成長する率が低い為、挿し木の方がおすすめです。

目隠しなどに

カクレミノは横に枝を張らず上に伸び、塀や壁際に植えられても良く育つ為、狭い場所での目隠しによく使われたりします。樹木の雰囲気は和風の趣ですが、印象が軽やかなので意外に洋風の庭にもマッチします。お試しあれ。花や実もつけますが、成長した樹木になってからです。またあまり観賞用としては不向きなようですね。

価格もお手頃

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大きさにもよりますがカクレミノの価格は500~10,000円と手軽に入手できるお値段。ネットでも購入できます。植え付けには気温が高い時期がおすすめなのでこれからの季節に是非お庭にいかがでしょう。

庭がなく鉢植えでと言う方もいらっしゃるかもしれませんが、直射日光には弱いので、真夏のベランダ置きは避けた方が良いでしょう。特徴をよく知り、条件を整えれば簡単にすくすく成長してくれるカクレミノ。是非この機会に育ててみませんか?