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バラ科の植物まとめ!その種類や特徴とは?桜やリンゴもバラ科なの?

バラ科には魅力的な植物がいっぱいです。科名の由来でもある薔薇(ばら)は愛好家の数が一番多いとも言われるお花。またリンゴやイチゴなど美味しい果物もたくさんあります。ただしバラ科の果物はアレルギーを引き起こすことも。バラ科の植物の特徴や育て方をご紹介いたします。
更新: 2021年1月20日
Yukari.S
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バラ科の特徴

バラ科は植物の科名のひとつです。科名にもなっている薔薇(ばら)をはじめとし、90属2500種類の植物が属しています。バラ科には、自生品種、園芸品種とさまざまです。

バラ科の植物は、花びらとガクが5枚という特徴を持っています。バラ科の植物の葉っぱは、単葉もしくは複葉です。

バラ科の食物アレルギーに注意しよう

バラ科の果物は美味しく人気があります。リンゴ、イチゴ、さくらんぼ、ラズベリー、洋梨などもバラ科の果物です。ただし、バラ科の果物は、食物アレルギーをもたらすことがあるので注意が必要です。

バラ科の果物のアレルギーの症状とは

バラ科の果物を食べると、口腔アレルギー症候群(OAS)が起こることがあります。口腔アレルギー症候群の症状は、原因となる野菜や果物を食べると口の中の喉や舌、唇にピリピリ感やかゆみを感じるというもの。また口が腫れることもあります。

口腔アレルギー症候群は、原因となる野菜や果物を食べている最中もしくは、食べた直後に起きることが多いものです。なお、野菜や果物に手が触れただけでは、アレルギー症状がでることはほとんどないでしょう。  

バラ科のアレルギーは重篤な症状になることもある

口腔アレルギー症候群は、野菜や果物に含まれるアレルギーのもととなるタンパク質は、口の中にはいると消化酵素により分解されるため、口腔以外に広がることはあまりありません。

ただし、なかには呼吸困難や喘息、嘔吐など、口腔以外の症状が引き起こされることも。さらに、アナフィラキシーショックを起こして意識がなくなる、といった重篤な症状に陥る方もいらっしゃるので油断は禁物です。

とくに幼い子供は深刻な症状に陥りやすいので、十分に注意しましょう。

バラ科の植物は美味しい果物や可愛い園芸品種など

バラ科の植物には、リンゴ、ナシ、ビワ、イチゴなど、食用になる種類のものも多く含まれていて、古くより農業作物とされてきました。また、バラ科の植物には、吾亦紅(われもこう)や薔薇(ばら)など、園芸家やガーデナーに好まれている種類もあります。

ほかにも桜などは古くより日本人に愛されている樹木です。ひとつずつ特徴や育て方を見ていきましょう。

バラ科の植物1・リンゴ(林檎)

昔から「リンゴが赤くなると、医者が青くなる」と言われるほど、リンゴには有用成分が多く含まれています。リンゴは、生のまま食べても美味しいですし、アップルパイやジャム、ジュースなどスイーツに加工されることも多い果物です。

リンゴの特徴

リンゴは、バラ科リンゴ属の落葉高木樹です。リンゴの花の開花時期は春です。白や薄ピンクの可愛らしい花を咲かせます。リンゴは秋になると赤くて丸い実をつけます。日本では、信州や青森などがリンゴの産地として有名です。

リンゴの種類


リンゴは1,000種類以上の園芸品種が生み出されてきましたが、日本の風土にあい日本人の味覚にあったものは20種類ほどなのだとか。また、リンゴは、二品種以上をそばに植えて受粉させることで実がなります。ただし、なかには一本で結実する園芸種もあります。

リンゴの育て方

リンゴは苗から育てるのが一般的。苗の植えつけは秋もしくは春におこないます。直射日光の当たらない日当たりのよい風通しのよい場所、水はけと水もちのよい土壌で育てましょう。

植えつける際に元肥を施し、そのあと9月頃に追肥を与えます。春にリンゴの花が開花したら綿棒などで相性のよい品種の花粉を受粉させてあげましょう。3週間ほどで小さな果実が確認できます。

きれいなものだけ残して摘果することで良い実ができます。

バラ科の植物2・ナシ(梨)

ナシの歴史は古く、日本の弥生時代にはもうすでに食用にされていたのだとか。また日本書紀にはナシ栽培の記述が残っているそうです。

ナシの特徴

ナシは、バラ科ナシ属の落葉高木です。春に可愛らしい花を咲かせ、秋にジューシーな実をつけます。ナシのシャリシャリとした食感はほかにはない独特のもの。このシャリシャリはリグニンやペントザンと呼ばれる成分がナシの果肉に蓄積して細胞壁が厚くなる石細胞によるものです。

ナシの種類

和梨は「赤梨」と「青梨」の2種類に分類されます。赤梨は皮が茶色っぽい種類で代表的なものとして「豊水」「幸水」などがあります。青ナシは緑色の皮をしたナシで「二十世紀」が有名です。

ナシの育て方

ナシは苗から育てます。苗の植えつけの適期は春もしくは秋。日当たりと風通しのよい場所、水はけのよい土壌に植えましょう。植えつける際に元肥を施し、実をつける前に追肥をします。

春に花が咲いたら人工授粉で受粉の手助けをしてあげるとよいでしょう。少し経って小さな実がなってきたら、良いものだけ残して摘果しましょう。秋に良い実がなります。

バラ科の植物3・ビワ(枇杷)

ビワは、果実を食べるだけではなく、古来より葉っぱや種が民間療法に利用されてきた有用植物です。ただし葉っぱや種を大量に摂取するのは禁物。ビワの葉っぱや種にはアミグダリンが含まれていて、少量摂るには薬になりますが、多量に摂ると毒になります。

ビワの特徴

ビワの樹高は2~10メートル。ビワは12~2月ごろに小さな白い花を咲かせ、6月ごろに黄色い卵型の果実をつけます。

ビワの果実は、ベータカロチンやβクリプトキサンチンという栄養素を含んでいて、体内に取り込まれるとビタミンAに変質し、皮膚や粘膜を守る効果が期待できます。そのため女性に嬉しい美肌効果があるのだそう。

またポリフェノールの一種であるクロロゲン酸も含有されています。クロロゲン酸は、体内の活性酸素の発生を抑止する働きを持つので、インフルエンザや風邪、がんをも予防できると言われています。

ビワの種類


ビワは、中国から日本にもたらされ、その後品種改良が重ねられ現在の美味しいビワが生まれました。なかでも「田中」「茂木」「長崎早生」といった品種が有名です。

ビワの育て方

ビワは、日当たりがよく水はけのよい環境を好みます。ビワを種から育てると結実まで10年くらいかかります。ビワの種まきの適期は5~6月頃です。一般的にはビワは苗から育てることが多いです。

苗の植えつけの適期は3~4月ごろです。植えつけたあとは3カ月に一度の割合で、肥料を施しましょう。

ビワの花はたくさんかたまってつきます。すべてを果実にしてしまうと、ひとつひとつが小さくなってしまうので、半分くらいはつぼみのうちに取り除いてしまいます。ビワは強くて育てやすい果物なので、ぜひチャレンジしてみましょう。

バラ科の植物4・桜

桜の咲くピンクの景色は、日本人にとって原風景とも言えるもの。お花見を楽しむ方も多いでしょう。また桜は、エディブルフラワーでもあり、桜を塩漬けしてごはんに混ぜたり、お祝いの席のお茶にする風習もあります。

桜の特徴

桜は、バラ科スモモ属の落葉広葉樹です。桜は日本を代表する植物で、海外でも「sakura」と言われることもあるそうです。桜の果実はサクランボです。ただし観賞用の桜の果実はそれほど大きくなりません。実桜と呼ばれる食用の品種の桜の果実が、美味しいサクランボとなります。

桜の種類

桜には、100種類以上の自生種があると言われています。そして自生種から品種改良された園芸種は200種類以上あるとのこと。なかでも、お花見などの鑑賞用で有名なのはソメイヨシノです。ピンクの花色をイメージする桜ですが、なかには濃い紅色や白色の花の桜もあります。

桜の育て方

桜は大きく育つ地植えに適した品種と、鉢植えや盆栽に向く小さめの品種があります。桜は、日当たりと風通しのよい場所、水はけと水もちのよい土壌を好みます。

桜の苗の植えつけの適期は、11月もしくは3月ごろです。植えつけの際に、元肥として暖効性の肥料を混ぜ込みます。そのあとは3月と5月ごろに追肥を施しましょう。

桜にはオビカレハ、クロジクアオライガなどの幼虫がつきやすく、これらの幼虫は毛虫と呼ばれ刺されると痛いです。発生している時期にはあまり近くに行かないようにしましょう。

バラ科の植物7・イチゴ(苺)

イチゴは果物と思われがちですが実は野菜です。農林水産省の区分ではイチゴは「果実的野菜」。ほかにもスイカやメロンが果実的野菜に分類されます。

イチゴは子供から大人までとても人気のある食べ物です。ショートケーキと言えばイチゴとイメージされることも多いでしょう。

イチゴの特徴

一般的に食用にされているイチゴは、バラ科オランダイチゴ属の多年草です。また、野イチゴと呼ばれるキイチゴ属やヘビイチゴ属に分類されるイチゴもあり、こちらは園芸家やガーデナーに人気です。

本来4~5月頃が収穫の適期となるイチゴですが、その人気から最近ではハウス栽培により真冬も出回っています。

イチゴの種類

「とよのか」や「女峰」は昔から馴染みのあるイチゴの品種です。さらに、イチゴは消費者ニーズが高く、競うように品種改良による新種が生まれている植物です。手のこぶしほどある大きなイチゴや、白いイチゴなどの珍しい品種もあります。


イチゴの育て方

イチゴは一般的に苗から育てます。苗の植えつけの適期は、9~10月。日当たりと風通しのよい、水はけのよい土壌に植えつけましょう。イチゴはややアルカリ性の土壌を好むので、植えつけ前に苦土石灰を混ぜ込んで寝かしておきます。元肥として暖効性の肥料を施し、2月頃からは3週間に1度の割合で追肥を与えます。収穫は4~5月です。

バラ科の植物8・サラダバーネット

サラダバーネットは、若葉をサラダなどにして食べるハーブです。きゅうりのような風味があり、タンニンを多く含んでいます。タンニンは傷の止血などによいとされる成分です。ぎざぎざの葉っぱをサラダのうえに散らすととても映えてサラダがぐっと美味しそうに見えます。

サラダバーネットの特徴

サラダバーネットは、地中海沿岸を原産とする多年草です。「オランダワレモコウ」という別名もあり、園芸家に人気の吾亦紅(われもこう)の近縁にあたります。サラダバーネットの花の開花時期は初夏。食べるハーブとして知られていますが、花もとても可愛らしいです。

サラダバーネットの育て方

サラダバーネットは、日当たりと風通しがよく、やや乾燥気味の環境を好みます。サラダバーネットの種まきの適期は4月もしくは9月です。種まきしてから発芽するまで約2週間。水やりを続け乾燥させないようにしましょう。

サラダバーネットはややアルカリ性の土壌を好むので、苗の植えつけの際に苦土石灰を混ぜ込んでおくとよいでしょう。サラダバーネットは花を咲かせたあと葉っぱが固くなります。葉っぱを食用にする場合は、春のやわらかい新芽を摘み取るとよいでしょう。

バラ科の植物を育ててみませんか

バラ科には、リンゴやナシ、ビワのほかにもアーモンドや杏など美味しい果物がたくさんあります。ただし口腔内アレルギーが発症することもあるので注意も必要。

ほかにも、イチゴやサラダバーネットなど鉢植でも気軽に楽しめる野菜もあります。自分で育てた果物や野菜の味は格別です。バラ科の植物は、比較的強いものが多いのでぜひ栽培にチャレンジしてみませんか。自家製のイチゴのジャムは最高です。

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