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トマト栽培成功の鍵?正しい支柱の立て方を解説!長さ・太さや倒れないコツも!

トマトの栽培で気になる支柱の立て方について解説!ただ地面に棒を挿してるだけなわけではありません。トマトの栽培にとってとても大切な支柱の立て方、コレが出来なければ何も始まりません。そこにつまった色々な工夫をご紹介致します。
更新: 2021年12月15日
HI-D
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はじめに

トマトの栽培で最も大切なことの一つ、それが支柱の立て方です。トマトは意外に高さが高くなりやすい植物で、地植えになるとミニトマトであっても3メートルを超えてしまうこともあります。それもそのはず、トマトは本来冬に枯れる事なく育ち続ければ10メートルを超えるほどになってしまう植物です。そのため、夏場の台風や季節の変わり目の気温変化による強風が多い日本でトマトを上手く栽培するためには主幹が風で折れない様に支柱を立てることが大切です。トマトは家庭菜園などではプランターで栽培することがあると思いますが、その際も支柱を立てておくことにより多くの失敗を防ぐことができるようになります。

支柱の立て方の基本!トマト栽培はじめの一歩

基本的には支柱の長さが1メートルの場合は10センチ支柱を土に挿し込めば十分固定されて倒れる事がなくなります。トマトを地植えにしていて支柱の高さが2メートルほど必要な場合は長さ20センチほどを地面に挿しこめば問題ありません。その際のコツの一つとして、支柱を立てる予定の部分だけ土を踏み固めるとより強く支柱が固定されます。

トマトには支柱が必須

トマトは高さが高くなってきても幹の太さがなかなか太ってこないため、上部の重みに耐えきれずに幹が途中で折れてしまうこともあるので、長さのある支柱を風やトマトの重みで倒れることのないようにしっかりと固定しないと、支柱が倒れるような事があってからでは取り返しがつきません。よく耕された畑では1本の支柱につき2カ所ほど添え木をすると安心ですが、支柱をやや傾けて立て、内側にのみ添え木をするというやり方もあります。

トマト栽培での添え木の長さ

添え木の長さは基本的には支柱の高さの四分の一ほどの長さがあれば大丈夫です。ただ、添え木の材質によっては長めにしておかないと、ぶつかった時にずれやすい場合があります。家庭菜園でプランターでトマトを栽培する場合にも、添え木をする事によりトラブルを未然に防ぐ事が出来ます。特にプランター栽培では支柱の重さよりも実ったトマトの重さで倒れる事があるので、しっかりと添え木をして固定する必要があります。

添え木の材質

添え木の材質は普通は折れにくい竹を使いますが、家庭菜園などでは短い支柱を添え木の代わりに利用する事もあります。高さのある支柱の場合は不意に倒れる事があるので、木材を利用する場合は重くて堅い材質のものが適しています。クリ、桜、ケヤキ、こだわるのであれば黒檀や緑檀が適しています。黒檀というと高級なイメージですが、角材であれば数百円で手に入ります。何年も使えるので家庭菜園など少量しか利用しない場合は検討の余地があると思います。

大型トマトは支柱をクロスさせる!

大型トマトの栽培のためエックス字型に組んで支柱を立てる場合、まずエックス字型のどちらか一方の支柱を先にすべて挿してしまい、もう片方の支柱もまとめて作業すると角度や長さを合わせやすく綺麗に揃えやすくなります。エックス字型の中心にもう一本支柱をあてると、トマトの脇芽を固定しやすいので、三本仕立てなどの多収目的の栽培方法を行う時に便利です。

トマトは雨に注意


家庭菜園でも畑でも言える事ですが、トマトは雨に当たると実が割れてしまうことがあります、そのためトマトの屋根という商品が出回っているのですが、これを使う場合は屋根が風よけにもなるため支柱の数を減らしても良いかも知れません。トマトは高さのある植物ですが日本の気候ではトマトの屋根に収まる高さに成長するので、トマトの屋根は実割れ防止にかなり有効な手段です。ぜひ使ってみてください。

支柱の結び方!トマトを傷つけないのがキモ

トマトの支柱の結び方ですが、トマトの場合様々な支柱の立て方がとられるため、支柱の立て方によって支柱を結ぶ道具や方法を変えていくことでトマト栽培の上級者に近づくことができます。結び方は片結びで構いませんが、トマトの成長を見越して少し緩めに結わえ付けます、キメに2~3度結ぶとほどけません。

トマトと支柱はまとめて結ばない

よく家庭菜園が好きな人でもトマトと支柱を合わせて一つの輪っかで結ぶ事があると思いますが、その方法ですと成長を見越したゆとりを作れなくなるのでトマトにひもが食い込み、風で揺れた時などに折れやすくなってしまいます。さらに支柱にしっかりと結び付ける事が出来ないため、結んだ部分がズレて倒れる事が多くなります。

トマトと支柱の結び方

支柱を直立させる場合はトマトと支柱を結び付けることになるため、トマトを傷つけることがないビニールひもを利用すると良いでしょう。その場合まずはじめに支柱を地面に挿し込み、先にトマトにビニールひもを結び付けます。ビニールひもが8の字型になっているというわけなので、はじめに結んだ部分がトマトを引っ掛け、2度目に結んだ部分が支柱にしっかり結びつきます。

支柱と支柱の結び方

逆にトマトと支柱ではなく支柱と支柱を結ぶ時は、園芸用のワイヤーでも構いません。その場合も、一方の支柱にワイヤーを結び付けてからもう一本の支柱に結わえ付け、仕上がりが8の字型になるような結び方にするとしっかりと固定されます。もちろん麻ひもでも構いませんが、麻ひもの場合水分を含むと非常に強固に結びついてしまうため、トマトの栽培が終わり支柱をしまう時に、雨の少ない日を選ぶと支柱の解体が楽になると思います。

支柱を上部でまとめる結び方

トマトの栽培方法によっては倒れる事のないように支柱を上部で何本も結びつけて、ピラミット型にする場合もあると思いますが、その場合は使う支柱4~6本をまず一つに束ね、支柱をひとまとめにするように一度結びます。つぎにその支柱を放射線状に開き、支柱を立てたい角度に合わせて地面に挿し込んで固定していきます。最後に支柱の上部で対角線同士の支柱を結んでいき、内部に引っ張る力が入るようにすると支柱が地面をつまむ形になるため、絶対に支柱が倒れる事がなくなります。つまり、支柱を倒れない様に立てるコツの一つとして離れた支柱と支柱を結ぶ時に内側に引っ張る力を与えること、そして支柱とトマトを結ぶ時には8の字型に結んでやり、トマト側には成長を見越して気持ちゆとりを持たせてやることが大切なのです。

クリンチノットという結び方


片結びが心もとないと考える人は、ねじったひもを輪に通し、その時にできた輪にさらに通すクリンチノットという結び方を使うと絶対にほどけません。次にそのまま支柱にしっかりと結びつければ完成です。この結び方は元々ルアーフィッシングでよく使われる結び方なのですが、裁縫など縫い物をするときの玉結びにも応用されています。

トマトの品種による違い

トマトには芯止まり品種(デターミネイト種)のトマトと、いつまでも成長が止まらず適温である限り永遠に伸び続ける品種(インデターミネイト種)のトマトがあります。芯止まり品種のトマトは花芽の数が決まっているため整枝作業が楽で、支柱も立てやすく栽培方法やトマトの品種によっては支柱がいらない場合もあるのですが、インデターミネイト種の場合は地這い品種でない限りは支柱が必須になります。畑で大規模栽培するのであれば芯止まり品種が最適ですが、家庭菜園などで少量栽培の場合はインデターミネイト種でも問題なく栽培する事が出来ると思います。

ネットの普及で珍しいトマトが手に入る!

日本のトマト品種はほとんどが芯止まり品種なので1本仕立て、2本仕立てを中心に連続摘芯などの仕立て方がオススメです。つまりは一本のトマトにつき1~3本の支柱で事足りるという事です。ただ、今の時代ネットがとても普及しており、マルシェ青空、ナチュラルハーベスト、エアルームトマトファームなどの輸入種子販売サイトもある上に、ヤフオクや楽天市場、Amazonなどでも輸入トマトの種子や苗が販売されています。そのため、海外のインデターミネイト種のトマトが簡単に手に入るので栽培してみてはいかがでしょうか?

インデターミネイト種トマトの仕立て方

インデターミネイト種のトマトを育てる場合には大きく分けて3つの栽培方法があります。1つめは「どうせ冬には枯れる」と高をくくって芯止まり品種と同様に仕立てる方法で、この場合は支柱を最低でも2メートルにはしないと間に合わないと思います。つぎに、逆Uの字仕立てというもので、曲がるタイプの支柱を2本並べて逆Uの字になるようにまげて立てて、そのあいだに網をかけてトマトを這い上がらせる仕立て方です。この方法ですとトマトの品種によっては放置でも沢山収穫できますし、支柱が短すぎた場合もUターンさせれば問題なく生育します。かなりワイルドな仕立て方ですが、家庭菜園などでも実践できるためトマト栽培においては利にかなった方法です。

トマトにはあんどん仕立てが最適

トマトの栽培では輪っかのついた支柱にトマトを絡ませるあんどん仕立てが有効です。トマトは細い茎で数十メートルも伸びる植物なので、まるでツル性植物の様な成長の仕方をしていきます。そのためあんどん仕立てにも向いており、何より日当たりの良い土地では全方位からの日照りを受け止めることが出来るので、トマトの味が良くなりやすく花も咲かせやすいのでオススメです。さらにトマトは枝が水平に近づくにつれ開花ホルモンが分泌されやすくなるので、その状態を常に維持できるあんどん仕立てでは、樹勢が落ち着き果実に栄養が行きやすくなります。

あんどん仕立て用の支柱

あんどん仕立て用の輪っかのついた支柱はトマト専用ではないため、適したポットのサイズで分けられています。ミニトマトの場合も品種によってはかなりの高さまで伸びるので大きめの8号サイズ~10号サイズにすると良いでしょう。はじめのうちはトマトと比べて支柱が異様に大きく見えると思いますが、すぐにトマトの成長が追いつくので大丈夫です。逆に6号サイズなどを使っていると、トマトには小さすぎるのですぐにワンランク上のものとの換えが必要になってしまいます。


プランターでの支柱の立て方

家庭菜園では、トマトを栽培するための土地が存在しない場合があります。そういった場合にはプランターや植木鉢でトマトを栽培するのも一つの手ではあります。プランターの場合、両端に支柱を立てそのあいだに網を張るか、もしくは両端から支柱を黒須させることにより、トマトの枝を誘引しやすくなっています。網を張らない場合は、支柱をクロスさせつつ、両端にもう一対追加して垂直にも2本立つようにしても良いと思います。

プランターでの仕立て方

プランターや植木鉢の場合は1本仕立てか2本仕立て、もしくは連続摘芯など芯止まり品種同様の仕立て方になります。プランターや植木鉢でトマトを栽培する場合、根域制限といって根の成長が容器のサイズに制限されるため、その分トマトの地上部もある程度の成長が制限されます。わかりやすいのは盆栽で、よく見ると土の量がかなり少なくなっており、根域制限することによって植物の小ささを維持したままの成長を可能にしています。

植木鉢での支柱の立て方

植木鉢の場合5号ポットや6号ポットでも栽培出来なくはありませんが、支柱の重みと成長したトマトの重みで倒れやすく、2段目~3段目までの果実しか収穫出来ないので、出来れば8号ポットや10号ポットなど大型のものを用意すると良いでしょう。中には野菜専用、トマト専用などと謳っている商品も存在しており、支柱を立てるための穴が数カ所装備されています。こういったポットであればあんどん仕立て用の輪っかがついた支柱とセットにして利用すると、支柱が倒れない様に工夫がされた設計になっているため安心です。

ドワーフタイプのトマトの場合は支柱をたてる?

トマトの品種がドワーフタイプの矮性トマトであれば、適したサイズのプランターで栽培すると支柱もいらないほどです。しかし、果実が地面にくっついて実る形になる事があるので、出来るだけ支柱を立ててやると良いでしょう。日本ではレジナが有名ですが、海外品種には大きい実がなるドワーフトマトもあるのが面白いですね。他にはマイクロトムという蛍光灯の明かりでも発芽から完熟まで生育する能力があるトマトが存在しますが、こちらはその特性を活かして実験用に利用されています。最近では茨城大学でマイクロトムの実験株の中から糖度が異常に高く味の良いものが選抜されたようです。悪天候で日差しが少なくても育つので、いつか人気品種になるかもしれません。

まとめ

野生状態ではツル性植物のように生育するためトマトの栽培には支柱が非常に重要な役割を果たします。芯止まり品種のトマトでも最低1メートル、インデターミネイト種のトマトである場合はさらに長い支柱か、あんどん仕立てにして高さを低く育てるという方法が有効です。倒れない様に支柱を立てるコツとしてですが、まず支柱を立てる場所を踏み固めしっかりと支柱を挿し込みます。支柱とトマトを結ぶ場合、支柱と支柱を結ぶ場合、どちらにせよ8の字型に結ぶ事により強固に結びつき、尚且つトマトを傷つけないように調整もしやすいためオススメです。トマトは強健ですが、果菜という性質上非常にデリケートな野菜なので、傷つかないように気を使ってやることが第一です。