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外来種「ティラピア」ってどんな魚?その生態や気になる味、食べ方をご紹介!

ティラピアはイズミダイという別名を持つ淡水魚です。元々は日本にいた魚ではなく、戦後の食糧危機などを背景に日本に持ち込まれました。日本だけでなく世界でも食べられている魚です。ティラピアの生態や味やおすすめのレシピなどを紹介します。
更新: 2021年3月1日
すがや
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ティラピアの基本情報

非常に生命力の強い外来種

ティラピアはカワスズメ科に分類される魚です。日本のみならず世界各地に生息しており、日本においては外来魚となります。原産地はアフリカで、世界中に生息していることからもわかるように非常に生命力の強い魚です。その生命力の強さから生態系を破壊することも心配されています。

ティラピアの情報を紹介

ティラピアと日本の関係には、戦後の食糧危機なども関連しており歴史的な経緯を含んだものになります。また日本よりも世界で食べられている魚でもあります。ティラピアの生態や、日本や世界でのティラピアの関係性、ティラピアのおすすめのレシピなどを紹介します。

ティラピアの生態1

水温40度まで生存できる淡水魚

ティラピアは淡水の魚で、日本では沖縄諸島の河川に多く生息しています。水温は10度から40度までで生存が可能と言われており、かなり高温の環境でも生存、繁殖ができます。しかし寒さには弱いようで水温が10度以下の水域では生存が確認されていません。

ティラピアの食性

ティラピアは雑食の魚で、野菜くずなどの植物性のものを好んで食します。またティラピアは気性の荒い魚としても知られています。植物性のものに限らず生きているものでも死んでいるものでも何でも口にします。この食性がティラピアの釣りやすさにもつながっています。

飼育でかなりの大きさに

ティラピアの体長は大きいもので50センチ以上、飼育すると80センチ以上になると言われています。体重は900グラム以上で、こちらも飼育では3キロ以上にまで成長します。養殖も盛んで、育てやすさも相まって大量のティラピアが育てられています。

ティラピアの生態2

条件に合えば産卵可能

ティラピアは産卵期の決まっていない魚で水温が24度から32度の間であればいつでも産卵ができると言われています。産卵の方法はオスが水底に巣穴をつくり、メスがそこに産卵をします。一度に400個から2000個の卵を生むと言われています。

メスはマウスブリーダー

ティラピアの生態の特徴のひとつとしてはマウスブリ-ダ-というものがあります。ティラピアのメスは産卵したあとに卵や孵化したばかりの稚魚を口の中で守り、保護します。稚魚たちは周囲に敵がいない時はメス親の周りを群れで泳いでいるそうです。何だか少し可愛らしいティラピアの一面です。

オスの縄張り意識

またオスも産卵期には縄張り意識を持つようになります。なわばりの侵入に対しては、他の魚だけでなく同じティラピアの仲間であろうとも攻撃をするそうです。メス同様にオスもティラピアの成長に一役買っています。こういったオスとメスの連携により、ティラピアは繁殖をしていきます。

ティラピアと日本


外来魚ティラピア、日本へ

紹介したようにティラピアは淡水の外来魚で元々は日本にはいない魚でした。日本にティラピアが持ち込まれたのには歴史的な経緯があります。日本に持ち込まれたのは第二次世界大戦後の食力不足を背景にしていたという説が強く、貴重なタンパク質として期待されていたそうです。

淡水魚なのにイズミダイ

ティラピアは淡水魚でありながら、タイに味が似ていると言われそのためイズミダイという別名も持っています。その名の通り、味は決して悪くはありません。しかし、ティラピアは期待に応えられなかったのか日本の食卓のメジャーな存在になることはなく今に至っています。

生態系の破壊が懸念

ティラピアは今ではその生命力の強さもあり、生態系の破壊が懸念される存在となっています。環境省と農水省が発表している生態系被害防止外来種にも指定されています。現に沖縄の河川には大量のティラピアが生息しています。ティラピアを川に放つなどは絶対にやめましょう。

北海道では養殖も

生態系被害防止外来種に指定もされているティラピアですが、北海道などでは養殖も取り組まれています。北海道の川湯温泉では3万匹前後のティラピアを養殖しているそうです。低い水温に弱い生態を持つティラピアですが温泉の源泉を利用することで北海道での養殖に成功しています。

ティラピアと世界

フィリピンでは大人気

残念ながら日本ではあまり食されていない外来魚ティラピアですが、東南アジア、特にフィリピンでは大衆魚とも言われるほどに好んで食されている魚です。ティラピアはその強い生命力を活かしてフィリピンの河川でもたくましく生きているようです。

手頃な値段で購入可能

フィリピンでのティラピアの相場は1キロの目安が300円程度だと言われています。1匹の計算では100円前後という値段設定が一般的のようです。確かにお手頃な値段で買えるので魅力的です。フィリピンを旅行することがあったティラピアを食べてみるのもおすすめです。

ティラピアと釣り

釣り方は簡単

ティラピアの釣り方を紹介します。釣り方といってもティラピアを釣るのは非常に簡単です。雑食で何でも口にするために、何か餌をつけて釣り糸を垂らしておけば簡単に釣ることができます。

釣りのビギナーやレジャーにおすすめ

ティラピアは沖縄をはじめとする南日本の河川を中心に生息しています。この他にも温泉の流入河川もティラピアの生息地です。また釣り堀でティラピアを釣れる場所もあるようです。釣りのビギナーや子供とのレジャーでティラピアを釣ってみるのもよいかもしれません。

ティラピアの購入

コストコで購入可能

自分で釣る以外の方法でティラピアを食べるためには、コストコで購入するという方法が手っ取り早いです。コストコでは一キロ以上入った冷凍のティラピアを販売しています。コストコに行った際にはぜひティラピアもチェックしてみましょう。

冷凍ティラピアの特徴


コストコの冷凍ティラピアは切り身のサイズでパックされているので、捌いたりする必要もなく使いやすいことも利点です。また賞味期限も8ヶ月と長いので、冷凍庫に入れておいておかずなどで困ったときに出してきて使うという方法も可能です。

価格は上昇傾向

コストコの冷凍ティラピアは価格が上昇傾向にあるようです。コストコでは必ずしもお求めやすい価格ではないこともあるようですが、切り身の使いやすさやや賞味期限の長さという点から、一家にひとつ備えておくというのもありでしょう。

ティラピアを食べる

タイに似た味で美味しい

フィリピンでよく食べられているように、ティラピアは日本においても食べることができる魚です。味はイズミダイという別名がつけられていたようにタイに似ているなど、美味しい魚でもあります。いくつかティラピアの基本的な食べ方を紹介します。

刺身は寄生虫に注意

ティラピアは魚を食べるときの基本のひとつである刺身としても食べられます。刺身で食べる時に一点注意なのが寄生虫です。淡水魚であるティラピアには寄生虫がいる可能性もあります。刺身でも食べることはできますが、その点だけ注意が必要です。

好みにあった食べ方を

刺身以外では基本的な魚料理全般の調理方法が可能です。焼いても良し、揚げてフライにしても良しと、煮付けにしても良しと好みにあった食べ方ができます。また中華料理とも相性がよいです。加熱すれば寄生虫の心配もなくなるので、不安があるときは刺身以外の食べ方がおすすめです。

ティラピアのレシピ1

ソテーも美味しい

いくつかティラピアの美味しいレシピを紹介します。はじめに紹介するのはティラピアのソテーです。ティラピアにはバターがよく合うので、ソテーはティラピアの美味しいおすすめのレシピのひとつになります。ティラピアのソテーの作り方を紹介します。

臭みをとってさらに美味しく

ティラピアのソテーを美味しくするポイントは事前に臭みをとっておくことです。調理する前のティラピアの切り身に塩をふり、酒をかけておきます。この状態でティラピアをしばらく放置することで臭みを取ることができます。美味しくする一手間なのでぜひやっておきましょう。

簡単で美味しい

ティラピアの臭みをとったら後は、塩コショウと小麦粉をつけてバターを敷いたフライパンで焼き上げます。一般的なソテーの作り方と同じ要領でティラピアのソテーも作ることができます。簡単に作れて味も美味しいメニューです。

ティラピアのレシピ2

鯛めし風も美味しい

ティラピアを使ったちょっと贅沢なレシピとして鯛めし風ティラピアがあります。ティラピアは鯛に似た味がすると言われるだけあって、鯛めし風に調理しても美味しいです。鯛めし風ティラピアのレシピを紹介します。

ティラピアと米の下ごしらえ

ソテーのとき同様にはじめに酒や塩などでティラピアの臭みをとります。同時進行で米をといでおくとスムーズです。といだお米を昆布と一緒に水につけておくとなお良いです。米、ティラピアともにその状態でしばらく放置します。


食べる前にも一手間

醤油、みりん、酒などで炊き込むときの味つけをします。好みの味付けをしたら、その上にティラピアを乗せて後はいつもどおりに米を炊きます。炊きあがれば、鯛めし風ティラピアの出来上がりです。食べる前にさっと三つ葉を散らしたりすると、さらに雰囲気が出ます。

ティラピアのレシピ3

フィリピンでのティラピアの食べ方

ティラピアは日本だけでなく、というよりはむしろ日本よりも世界での方が食べられている魚です。ここで世界でのティラピアの食べ方を紹介します。最もティラピアを食べているフィリピンでの代表的なティラピアの食べ方です。

ティラピアの調理

ティラピアは臭いのある魚ですが、フィリピンではこの臭いを調味料や食材を使って消すという方法をとっているようです。たくさんの油でティラピアを揚げながら、醤油や鷹の爪、タマネギやトマトなどをいっしょに加えます。これらの食材と共にじっくりと揚げていきます。

ピリ辛ソースをかけて出来上がり

こんがりと揚がったティラピアに独自のソースをかけて食します。このピリッと辛く、また少しの酸っぱさも含むソースが美味しさの秘訣です。フィリピンに行く機会があったら是非とも食べてみたい魅力的な一品です。

ティラピアについてまとめ

生命力の強い魚

淡水の魚ティラピアの生態や釣り方、おすすめのレシピなどを紹介しました。非常に生命力の強い魚で沖縄などに行った際には釣ってみるのもおすすめです。また味も美味しいので家庭での魚料理の一品にもおすすめです。

珍しい魚の情報はこちら

ティラピア以外の珍しい魚の情報を知りたい方はこちらの記事もおすすめです。巨大深海魚や、エイリアンのような見た目の魚、幻の深海魚と言われる魚などユニークでおもしろい魚達を紹介します。ティラピア以外の魚もぜひチェックしましょう。