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高山植物の女王!コマクサの育て方と栽培方法!見頃の季節などを紹介!

その花姿の美しさから高山植物の女王と呼ばれる「コマクサ」。登山していてこんな可愛らしいお花の群生地に出会ったら疲れが飛んでいきそうです。ではコマクサは自宅で気軽に育てて鑑賞できるのでしょうか?コマクサの栽培のコツ、花の咲く季節などをご紹介いたします。
2020年8月27日
Yukari.S
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目次

コマクサってどんな花?

コマクサは日本原産の高山植物で、その草丈は15~20センチくらいです。おもに、東北アジア、日本の北海道から中部地方の高山地帯に自生しています。北海道の大雪山系や白馬岳、八ヶ岳などでコマクサの大群落を見ることができます。なかでも長野県木曽郡の御嶽山は、コマクサの有名な群生地があることで知られています。

コマクサの花の特徴

コマクサの花の咲く季節は7~8月のわずかな期間です。コマクサは、ピンクや紅色、白色の可愛い花を咲かせ、見るものを楽しませてくれます。コマクサの花びらは4枚あり、そのうちの外側の2枚は下の部分を膨らませて、花びらの先が外に反り返るような珍しい形をしています。コマクサの花は、一見、ハートのような、バレリーナが踊っているような、イマジネーションの膨らむ大変可愛らしい花姿をしています。

コマクサの葉の特徴

コマクサの葉は、地中にある茎から出る「根生葉」というタイプのもので、まるで地面に張りついているような形状をしています。葉っぱの形は例えるとパセリのように細かくさけていて、少し白みがかった銀葉の美しいものです。またコマクサの葉は、水をはじく特性を持っています。

コマクサは高山植物の女王

コマクサは、その美しい花姿と、厳しい環境の群生地で生息することから「高山植物の女王」「アルプスの名花」と呼ばれています。信州のアルプスをトレッキングしていて思いがけずコマクサに出会った方は、コマクサの凛とした美しさに息をのむのだとか。コマクサは、ほかの植物が生息できないような岩や石の多いところで、高山の風に吹かれて健気なまでに美しく咲く花です。

コマクサは薬草として重宝されていた

現在では花の美しさから観賞用として知られるコマクサですが、古くは、コマクサは薬草として人々に大変重宝されてきました。かつて、コマクサは腹痛の妙薬として販売されていました。薬として大層人気があり、一度は採りつくされ絶滅してしまった悲しい歴史を持っています。今では、愛好家などによるコマクサの保護活動のお陰で、また少しずつ、野生のコマクサを見ることができるようになってきました。

コマクサの花言葉

コマクサの花言葉1「高嶺の花」

コマクサの花言葉のひとつとして、「高嶺の花」という言葉があります。コマクサは、高山で自生する植物。ほかの植物はとても生育できなような、砂や岩のゴロゴロした土地で育ちます。そんな厳しい環境下において、気高いまでの美しい花を咲かせるコマクサの姿からつけられた花言葉です。また、登山やトレッキングを趣味とする人にとっても、タイミングが合わないとコマクサの花の咲いているところに出会うことができないことからも「高嶺の花」という言葉がつけられました。

コマクサの花言葉2「誇り」


コマクサの花言葉には、「誇り」というものもあります。この言葉もコマクサの育つ環境やその花姿からつけられたものです。高山の厳しい群生地のなかでしっかりと根を張り、美しい花を咲かせるコマクサ。その花姿の誇り高い様子から、誇りという花言葉がつけられました。

コマクサの花言葉3「貴重品」

コマクサには「貴重品」という花言葉も存在します。現在では品種改良なども進み園芸店でも苗が販売されているコマクサ。ですがその昔、コマクサの生息地はごく限られた高山のみで、そこに行かなければ見ることのできない花でした。花の咲く季節も夏のわずかな時期のみで、まさにコマクサは貴重品でした。またコマクサは薬草としても引く手あまただったので貴重品と言う花言葉がつけられました。

コマクサの花名の由来

コマクサの和名は「駒草」。コマクサの花の形が、馬の顔の形に似ていることからつけられた名前です。昔、馬は駒と表現されていました。また、コマクサの学名「Dicentra peregrina」のperegrinaは「外来の」を意味する言葉で、日本の大変有名な植物学者である、牧野富太郎氏が名付け親となっています。

コマクサの基本データ

科名属名

ケシ科コマクサ属

学名

Dicentra peregrina

和名

駒草(コマクサ)

別名

樺太駒草(カラフトコマクサ)

英名

なし


原産国

日本

コマクサの種類

コマクサの属する「ケシ科コマクサ属」には20種類ほどの植物が属していますが、日本に自生しているのはコマクサのみです。ただし、コマクサは美しい花姿から愛好家も多く、品種改良がなされてきました。そのため、今では、高山に自生しているものより育てやすい園芸品種も多く販売されています。スタンダードなピンク色のほか、白や紅色などの種類もあります。またもともとは夏の短い間だけ花を咲かせるコマクサですが、品種改良により四季咲きのタイプもありガーデナーに人気があります。

コマクサ・ピンク花

桜色カラーが可愛らしいコマクサです。コマクサと聞いてはじめにイメージされるスタンダードな花色です。はじめのひとつにおすすめの品種ではないでしょうか。

コマクサ・烈火

「烈火」と言う名にふさわしい、濃い紅色が印象的なコマクサです。丈夫で育てやすく品種改良されたもので、さらに四季咲きなのも嬉しい園芸品種です。

コマクサ・白花

暑さ寒さに強い強権種で栽培しやすいタイプです。コマクサはもともと冬の寒さには強いのですが、夏の暑さを苦手とし、そのため栽培の少し難しい植物でした。この品種は夏の暑さにも比較的強いタイプなので、初心者にもおすすめです。また、珍しい白い花色は、大変上品で可憐な雰囲気を漂わせています。

コマクサの栽培のコツ

コマクサは、園芸家のなかでも比較的育て方が難しいとされている植物です。ただし現在では育てやすい園芸品種も販売されているので、ぜひチャレンジしてみたい花のひとつ。うまく育てることができれば、株分けして増やすこともできるので夢がふくらみます。またコマクサは病気や害虫の心配のあまりない植物です。コマクサの育て方のポイントは大きく3つです。


コマクサの育て方のコツ1・夏越しを成功させよう

コマクサは高山植物なので、寒さには強いのですが、その逆に夏の暑さを苦手とする植物です。夏をうまく越すことが、コマクサの育て方の最大のポイントでしょう。夏は直射日光を避けて、できれば少し遮光されたような場所に置くと良いでしょう。ただし完全に日陰になってしまうとコマクサの生育が悪くなってしまうので注意しましょう。

コマクサの育て方のコツ2・水はけをよくしよう

コマクサは、もともと高山の砂や岩場で自生する植物なので、水はけのいい土地を好みます。鹿沼土に砂や軽石を混ぜた用土を準備しましょう。市販の山野草用の培養土を利用すると手軽です。またコマクサの成長期である、春から秋には、月に数回液体肥料を施してやるとよいでしょう。

市販の山野草専用の培養土なら初心者にも簡単です。山野草に適した水はけのよさやPH調整がなされていますので、袋から出してそのまま使うだけです。

コマクサの育て方のコツ3・適度な水やりをしよう

コマクサは、乾燥も加湿も嫌う植物で、一年中、こまめな水やりの管理を必要とします。このことが、コマクサの栽培が難しい、と言われる理由のひとつでしょう。コマクサを植えている土の表面が乾いたら水やりをするのですが、ただし、あまり過度に水やりをしすぎるとコマクサが枯れてしまいますので、水やり前にはしっかり観察することが大切です。またコマクサは、冬の時期には地上部がなくなり、まるで枯れたようになりますが、根っこは生きています。水やりは、コマクサが枯れたように見える冬のあいだもしっかりと続けましょう。

高山植物の女王・コマクサを育ててみよう

気品漂う美しさが魅力的なコマクサ。まさに「高山植物の女王」という名にふさわしい花姿です。昔はコマクサの群生地である高山に出向かなければ出会うことのできない希少な植物でしたが、今では、園芸品種も販売されていて自宅でも育てて愛でることができます。コマクサの育て方のポイントはずばり、夏越しと水の環境です。少し難しいと言われるコマクサの栽培にチャレンジして、ぜひともその可憐な花を自宅で鑑賞したいですね。

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