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観葉植物「セローム」の育て方&増やし方!失敗しやすいポイントも解説!

セロームは人気のある観葉植物です。花はめったに見れないので、葉っぱを楽しみます。適切な剪定や植え替えと、根腐れしないように水やりをおこなうなど、正しい育て方をすれば枯れる心配はいりません。増やし方は、株分けや脇芽を使う方法です。セロームの育て方を解説します。
更新: 2024年3月27日
gauyorim
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セロームについて

セロームの姿は南国ムードをただよわせていることもあって、エキゾチックな雰囲気のお部屋に最適な観葉植物です。基本的に丈夫な観葉植物となりますが、育てていくうえでいくつか気をつけるべきポイントがあります。

正しい育て方が分かりそれを実践すれば、これらのポイントは自然とクリアできるものです。脇芽や株分けで株を増やすことができるため、購入費用をかけずにお部屋へいくつものセロームを置くことが可能になります。

セロームの基本情報

セロームは、サトイモ科のフィロデンドロン属になります。学名と正式な植物名は「Hilodendron selloum(フィロデンドロン・セローム)」です。

育て方によっては高さが2メートルぐらいまで成長し、自生地では4メートルほどのセロームも存在します。原産地はブラジルやパラグアイなどの熱帯アメリカです。

フィロデンドロン属の種類は多いのですが、分類が困難なことから250種〜900種とバラつきがあります。

セロームの名前の由来

フィロデンドロン属という名称の由来はギリシャ語です。『phileo(フェレオ)』が「愛する」、『dendron(デンドロン)』が「木」という単語をあわせた名称で、その意味は「愛の木」になります。

本来は「木を愛する」という意味で、周りの樹木に寄り添って成長することからつけられました。和名は『海星葛(ヒトデカズラ)』です。「カズラ」は「つる草」を意味しています。

セロームの花言葉と風水

セロームは葉っぱを楽しむ観葉植物ですが「用心深い人」という花言葉を持っています。でもセロームを贈り物とする際に使われるのは、フィロデンドロン属名の意味の「愛の木」です。

セロームの葉っぱは下を向いており、風水ではこういった姿を「陰の気」を発するとしています。これはリラックス効果をもたらす気です。

それに珍しい葉っぱをしていることから、常識にとらわれない自由な発想力を与えてくれるとされています。

セロームの特徴

観葉植物としてセロームを育てれば、成長とともに茎が木質化していきます。そして茎が太くなり直立する性質です。でも原産地においては、他の樹木へ気根とよばれる根っこを巻いて伸びていきます。

葉っぱは成長していくと手の平のような形になり、濃い色とツヤが特徴的です。葉っぱはやがて落ちますが、その跡は目玉に見えます。怖く感じる人がいるものの、これはチャームポイントでもあるのです。

セロームの花

セロームの花は仏炎苞(ぶつえんほう)といいます。白い花で外側は緑色です。開花期は6月頃で、大きく十分に育った株で咲く花になります。ですがセロームの花はめったに見られません。

自生地と同じ環境で育てないと開花しないため、観葉植物として育てるならまず難しいでしょう。しかも開花期間は1日間です。多くても2日間になりますが、もし奇跡的に開花したとしても見れるかは分かりません。

樹液に気をつける

セロームの樹液に含まれているシュウ酸カルシウムには注意が必要です。サトイモ科の植物に該当することで、里芋を触るとかゆくなる原因でもあります。

セロームの樹液が体の皮膚(ひふ)につくと、かゆみがでたり、人によっては炎症が起こったりする場合があるので気をつけましょう。とはいってもあまり心配するものではありません。ですが子供やペットが触れない場所へ置くようにしてください。

セロームの品種

フィロデンドロン属は分類によってバラつきがあるものの、250種〜900種の種類が存在すると説明した通りです。セロームはこの中の一つになります。

セロームの他に有名な品種は、アンドレアヌム(ビロードカズラ)や、エルベスケンス(サトイモカズラ)、アングスティセクツム、グロリオムス、ビピンナティフィドゥム、ドメスティクムなどがあります。()内は和名で、聞いたことがある人も多いことでしょう。

セロームの育て方/適した環境


セロームは明るい場所を好みますが、直射日光は苦手で葉っぱが焼けてしまうこともあります。朝方頃にだけ日が当たる明るい半日陰に置くか、レースのカーテン越しで遮光できる場所を選んでください。

観葉植物として室内で鉢植えによる育て方をしますので、移動は簡単です。なので直射日光が当たる時間帯には別の場所へ移動するなどして、その都度の対応をしましょう。

セロームは耐陰性がある

セロームは耐陰性(たいいんせい)があるので日陰でも成長します。ですが日の当たる明るい場所で育てた方が、元気に成長し健康的な株になるのです。

なので直射日光には気をつけつつ、明るい場所へ置くようにしましょう。また、暑さに強く、寒さに弱い植物です。気温が15度以下になると成長がゆっくりとなり、5度以下になると寒さに負けて枯れてしまいます。

セロームの育て方/夏越しと冬越し

セロームは基本的に鉢植えを室内に置いて管理しますが、春〜秋は屋外に置いても育てられます。ただし、上記で説明したように直射日光は避けないといけません。

そのため遮光をほどこします。日光の強さにあわせて30%〜50%の遮光にしてください。気温が上がるほど葉っぱが焼けやすくなります。

夏場は注意が必要で、40度以上の気温になるなら、日陰か室内へ移動させましょう。遮光ネットはホームセンターや100均ショップにもあります。

セロームの冬越し

セロームは寒さが苦手のため、冬は室内で育ててください。冬越しは室温を5度以上に保つことが失敗しないポイントです。ある程度の耐寒性を持っていますので、室内であれば枯れることはほぼありません。

エアコンを使う場合は、風に気をつけましょう。このエアコンの風が直接当たると、セロームにとってダメージになります。それと冬場のエアコン使用は乾燥を招き、これも対処するべきことです。詳しくは後項で説明します。

セロームの育て方/植え付け

セロームを植え付ける前に株の入手です。売られているセロームの株はどれも同じではありません。最初にしっかりとした株を探すことが重要で、今後の成長にも関わってきます。失敗しないポイントでもあるのです。

葉っぱの色と、根っこの張り具合がよい株を選びます。葉っぱがたくさんついていて、枝の状態の良さも大切です。それと病害虫の被害を受けていない株にしてください。育てている他の植物へ伝染する恐れがあります。

セローム植え付け方

セロームを植え付ける時期は、5月〜6月と9月頃が適しています。真夏は避けてください。暑さで株が弱ってしまうからです。インテリアにあうおしゃれな鉢を用意し、まず鉢底ネットをしきます。

そして水はけをよくするために鉢底石をつめてから土を入れ、真ん中に穴を掘りますが、使うのは割りばしがおすすめです。その穴に株を入れて植え付けます。倒れるのが不安なら支柱を立ててあげましょう。その後たっぷりと水やりします。

セロームの用土

セロームは熱帯アメリカが原産地ということもあって、高い湿度を好みます。でも土の水はけがよくないと根腐れを起こして枯れることになります。なので他の植物と同じく根腐れしないように、水はけのよい土を用意してください。

赤玉土小粒6割、腐葉土(ふようど)3割、軽石1割を配合した土を作ります。または、観葉植物向けの培養土を使っても大丈夫です。そしてコバエ防止のため、土の上に無機質の土をかぶせましょう。

セロームの育て方/水やり

セロームに関わらず、水やりは育て方の基本です。水やりが適切でないと根腐れの原因になり、枯れることにつながります。この詳細は失敗しやすいポイントとして後項で解説するので、確認してください。

セロームに水やりした場合、葉っぱから水がでることもあります。セロームは水を吸う力が強いため、こういった現象が起こるのです。これは仕方のないことなので、水が床にたれていたらその都度掃除するしかありません。

セロームの水やり方法

セロームに水やりするタイミングは、土が乾いてからです。春〜秋は、土の表面を触ってみて乾いているのを確認し、ふんだんに水やりします。鉢底から水があふれでてくる量が必要です。

冬は室温が10度以下の場合、成長がゆっくりになるため、土の乾燥を確認後3日ほど経過してから水やりしましょう。気温が低い中では乾燥させた方が、樹液が濃くなって寒さに強くなります。

セロームの育て方/葉水


セロームが多湿を好むというのは空気のことです。土の乾燥にある程度は耐えることができます。逆に土が多湿の状態だと、根腐れによって枯れる恐れがあると説明した通りです。

土は乾燥気味にして空気中の湿度を上げるためには、葉水という方法が最適になります。葉水のやり方は簡単で、霧吹きを使って葉っぱへ水を吹きかけるだけです。オクラと呼ばれる新芽は葉水が効果的になります。

セロームの葉水のメリット

根腐れによって枯れることを防ぐ水やり方法の葉水は、いろいろなメリットがあります。乾燥すると葉っぱに発生するハダニは、葉水をおこなうことで防止できるのです。それと観葉植物の敵は病害虫だけではありません。

ホコリも厄介なもので、セロームの見た目を損なうばかりか、光合成をじゃまします。葉水をしてティッシュペーパーやタオルで拭き取れば、ホコリをきれいに落とすことが可能です。

セロームの育て方/肥料

基本的にはセロームへ肥料を与えなくても大丈夫です。肥料がなくても成長する強さがあります。ですが成長を速めたい場合は肥料をほどこさないといけません。

肥料を与える時期は、春〜秋です。冬場の気温の低い時期は、成長がゆっくりしている時なので、肥料は控えてください。冬に肥料をほどこすと、肥料焼けを起こして枯れることがあります。

セロームをあまり大きくしたくない場合も、肥料は与えないようにしましょう。

セロームの肥料のほどこし方

セロームへほどこす肥料は、ゆっくりと効き目がでてくる緩効性化成肥料(かんこうせいかせいひりょう)なら二ヶ月に一回、液体肥料なら二週間に一回を目安にしてください。

有機肥料を与えるとコバエなどが発生しますので、化成肥料がおすすめです。それとセロームは根っこをよく張ります。そのままにしていると固まり、鉢から出せないほどです。

肥料を与えた分、根っこも成長していきますから注意が必要になります。

セロームの育て方/剪定

セロームの見栄えが悪くなってきたら剪定(せんてい)をしてあげましょう。古い葉っぱは見た目が悪いので、剪定していきます。また、葉っぱが混みあってくると風通しが悪くなり、健康的に育たなくなるのです。

剪定をおこなえば障害がなくなって風通しがよくなります。剪定するためには剪定バサミを使ってください。

文房具のハサミだと、断面の細胞を破壊しキズになったり、そこから病原菌が侵入したりして枯れる恐れがあります。

セロームの剪定方法

剪定する時期は、成長期の春〜秋です。剪定する葉っぱは付け根から切り取ります。すでに説明しましたが、セロームの樹液にはシュウ酸カルシウムが含まれているので、皮膚につかないよう手袋を着用して剪定をおこなってください。

もし樹液が皮膚に付着した場合は、すぐに水で洗い流せば大丈夫です。剪定しないからといってセロームが枯れることはありません。ですが見た目を楽しむ観葉植物なので、適切な剪定をしましょう。

セロームの育て方/植え替え

セロームの植え替えに最適な時期は5月〜6月です。でも冬の休眠期でなければ、いつ植え替えをしても問題ありません。植え替えのタイミングは一年に一回になります。遅くても二年に一回は植え替えしてください。

植え替えしないでいると鉢の中で根っこがいっぱいになり、根詰まりになって枯れることがあります。

鉢からだして別の鉢へ土を入れ、そして植え替えるという、ちょっと大変な作業ですが植え替えは重要です。

セロームの植え替え方

セロームを鉢からだした際、根っこがしっかりと絡まり固まっていますが、なるべく根っこを切らないように気をつけてください。根っこを切る行為は、セロームを弱らせ枯れる原因です。

植え替える鉢は、今まで使っていた鉢よりも一回り以上大きなサイズにします。植え付け方法と同じように、鉢底ネットの上に鉢底石をしいて土を入れ、株を埋めて植え替え完了です。根っこの間にも土が行き渡るようにします。

セロームの育て方/増やし方

育ててきたセロームが成長すると、株を増やせるようになります。代表的なのは、脇芽を使う方法と、株分けです。まず脇芽について説明します。下の方から生えてくる変わった形をした葉っぱの芽が脇芽です。

脇芽を取って土へ挿し芽をすれば、新しい株になります。本株と同様に脇芽も寒さが苦手です。なので室温管理に気をつけてください。エアコンの風は避けないといけません。増やすつもりがなくても見栄えから脇芽は取り除きます。


セロームの増やし方の株分け

脇芽を使わない増やし方は株分けです。子株がついたら手で株分けできます。根っこがくっついている時はカットしてください。株分けした株は植え替えと同様に鉢へ植えて育てます。

増やし方は脇芽や株分けの他にもあり、それは挿し木という方法です。脇芽や株分けなどセロームの増やし方は簡単ですが、あまりたくさんの増やし方をすると管理が大変になります。

脇芽と株分けの増やし方を一回ずつおこなえば、普通は十分です。

セロームの育て方/病害虫

セロームも育てていれば、病気や害虫による被害を受けます。すぐに対処できるようその病害虫を知っておきましょう。病気は、根腐れする軟腐病(なんぷびょう)や、すす病を発症しやすいです。

風通しをよくすることで予防できます。発生する害虫は、ハダニ、アブラムシ、カイガラムシなどです。特にハダニが発生しがちなセロームですが対策は簡単で、こまめな葉水によって予防できるため乾燥防止を含めて管理してください。

セロームの育て方/失敗しやすいポイント

セロームは丈夫な植物ですが、栽培する難易度は中級者向けです。でも失敗しやすいポイントをおさえて対応できれば、初心者でも簡単に育てられます。

これまで解説してきた内容とあわせて覚えてください。まずセロームを置く環境において、耐陰性はあるものの日光が足りないと徒長(とちょう)し、健康的に育ちません。観葉植物なのに見栄えの悪いセロームになってしまいます。

正しい水やりで根腐れを回避する

初心者の多くが失敗してしまうのは水やりによる根腐れです。ついつい多く水を与えすぎてしまい根腐れを起こして枯れるのです。土の乾き具合を確認し、乾燥気味にしておきましょう。

また水の量は、こまめに少しずつではなく、一度にたっぷりと与えてください。それから受け皿にたまった水からも根腐れを起こします。病害虫の発生源になることがあるので、受け皿の水はすぐに捨てないといけません。

セロームの育て方/まとめ

セロームの育て方と増やし方を解説してきました。失敗しやすいポイントとして水やり方法が重要になります。根腐れして枯れることがないように管理してください。

増やし方は脇芽と株分けが簡単です。植え替えの時におこなう株分けが、試しやすい増やし方になることでしょう。株分けなど正しい増やし方をしたセロームは、観葉植物のギフトにすることもおすすめです。

セロームをお部屋に置けば、おしゃれなインテリアになります。

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今回はセロームの育て方について解説しましたが、他の観葉植物について知りたいという方は、下記のリンク記事を読んでみてください。