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挟まれると超危険な「シャコ貝」!巨大貝の生態とは?食べると美味しい?

とんでもない巨大さを誇る貝、シャコ貝を知っていますか?巨大なものは大変長生きで、観光の目玉にもなりますが、挟まれる痛い事件も起きています。一方でシャコ貝はお寿司にして食べると美味とも言われています。知らないシャコ貝のあれこれを探ってみましょう。
更新: 2023年11月29日
はぐれ猫
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シャコ貝にもいろいろ種類がある

まずシャコ貝だったら、全部世界最大の種類なのか?というと、そうではありません。種類によって大きさも特徴も異なっているのです。シャコ貝の様々な種類を把握してみてください。

ヘビー級で長寿なオオシャコガイ

世界最大を誇っているのが、オオシャコガイ。海外ではジャイアントクラム(Giant clam)と呼ばれます。体長は大きいものだと200センチ、重さは200キロを超える個体があります。

この貝は大きいだけでなく、寿命が200年を優に超えるというから、動物種の全体の寿命と比較しても長い寿命を持っています。食用でしたが、数が減ったので現在では各地で保護されています。

ミドル級なヒレナシシャコ

ヒレナシシャコは、表面にヒレがなくなめらかに波打つ形状をしています。ヒレのあるヒレシャコガイと対比されて、こう呼ばれます。ヒレナシシャコは体長50センチになる中型のシャコ貝で、寿命は十数年か、何十年も生きると言われます。沖縄ではマーギーラと呼ばれて、食用でも一般的です。

独特なヒレ付きヒレシャコガイ

殻の表面にヒレのような隆起ができることから、この名で呼ばれるシャコ貝です。体長はシャコ貝の中でも中型で、およそ40センチ、重さは4キロほどになり、寿命は十数年かそれ以上です。このシャコ貝も食用にされている種類です。

オニシャコの異名を持つシラナミガイ

体長20センチほどになる、小型なシャコ貝の一種です。殻の表面が白波のように起伏のある見た目なことで、こんな名前があります。数年から十数年の寿命はあるとのことです。沖縄では何故かオニシャコとも呼ばれて、食用として販売されています。

一番小型なヒメシャコガイ

シャコ貝の中では、最も小ぶりな種類です。沖縄ではアジケー、ニーグと呼ばれています。形状はオオシャコガイやヒレナシシャコと殆ど変わりないですが、体長は17センチほどで、寿命は数年~十数年ほどです。食用にされる一般的なシャコ貝です。

巨大なシャコ貝の生態を知りたい

シャコ貝の種類は違うことは理解できましたが、シャコ貝の生態は不思議だらけ謎だらけです。その不思議なところについても、ひとつづつ確認してみましょう。

シャコ貝はどうやって生きてる?

大きく口を開けるような姿からは、食虫植物のようなイメージも湧いてきます。しかしシャコ貝は口からプランクトンを摂取するとはいえ、大きな魚をバクバク食べているわけではありません。

シャコ貝のエネルギーのほとんどは、本体の外套膜(ヒモ)と呼ばれる部位に褐虫藻という藻類を住まわせ、褐虫藻が行う光合成によってエネルギーを得ています。

シャコ貝の下側にはなんで穴が空いてる?

シャコ貝を手に取ると、貝の裏側に穴が空いていることに気が付きます。この穴は漁師があけたのかと勘違いしそうになりますが、そうではありません。

子供のシャコ貝は、良い岩場の環境を見つけると、その場に定着するため、体内から酸性物質を出して貝と岩を溶かし、体から糸を出して体を固定させます。そのために穴が空いているのです。


日本ではどこで出会える?シャコ貝の生息地

シャコ貝の生息地は太平洋とインド洋の熱帯の珊瑚礁です。日本は生息の北限にあたり、九州近海、南西諸島、伊豆・小笠原諸島などの珊瑚礁にシャコ貝が見られます。オオシャコガイの場合、日本国内の生息地は西表島のある八重山諸島に限られていて、北限であるために見られるサイズは小ぶりです。

シャコ貝を人や物と比較して巨大さを知る

オオシャコガイのとんでもない大きさを知るには、何かと比較するのが一番です。ネット上の比較写真から、シャコ貝のとんでもない大きさを知ってみてください。

ダイバーとシャコ貝を比較してみたら

寿命が長いシャコ貝なら、完全にダイバーがすっぽりと入ってしまうほどの巨大さがあります。熱帯の珊瑚礁の海はダイビングの人気スポットなので、巨大シャコ貝を見るのも楽しみのひとつになっています。しかし手を入れたりするのは危険なので、ダイビングの時は気をつけてください。

巨大シャコ貝には猫も入りたい

このごく一般的な猫が入っているシャコ貝は、オオシャコガイか、ヒレシャコガイのようです。こんなふうに、既に中身が無くなったシャコ貝の貝殻ならば、猫が入って落ち着ける個室スペースが確保されるのです。

シャコ貝の過去に起きていた危険な事件

シャコ貝は外国の熱帯の海では、危険な人食い貝として恐れられていた経緯があります。人間が誤って挟まれる、そんな危険な事故に巻き込まれてしまったら、あなたならどうしますか?

シャコ貝に挟まれる死亡事故が起きていた

日本国内ではシャコ貝に挟まれる死亡事故は起きていませんが、海外では過去に真珠採りのダイバーが、足を挟まれて溺れ死ぬ事故は起きていたそうです。しかしシャコ貝のほうから人間を襲うことはありません。重たいので、沖縄でも回収するとき怪我する、腰を痛めるなどの事故はあるとのことで、危険が隣り合わせなのは確かです。

シャコ貝に挟まれる事故は気をつけたい

シャコ貝の2枚の貝を閉じるスピードは遅いと言われますが、しかし映像を見れば敏感に反応してさっと閉じている様子が分かります。シャコ貝は大きくなるほど危険な強い力で挟み込むため、一度挟まれると、ちょっとやそっとでは抜け出せません。

誤って足を入れて気づかないとか、悪ふざけな気持ちで手足を入れてしまうことが、挟まれて怪我する事故の原因になっています。

指や手を挟まれたらどうする?

海底で挟まれたら最悪です。大怪我を覚悟の上で、足でシャコ貝を蹴るようにして思いきり手を引き抜くか、シャコ貝の一部を切り取ることです。

どうしても抜けないなら、救助が来るまで待ちますが、酸素ボンベの量や、近くに仲間や観光船がいるかどうかに生存率がかかっています。地上で挟まれたら、シャコ貝の解体作業をしたり、シャコ貝を抱いて病院に駆け込んでください。

シャコ貝の貝殻はアクセサリーになる

寿命が長くて危険もはらむ巨大なシャコ貝は、実は女性向けの美しいアクセサリーにもなります。白や黄色をしたシャコ貝は心穏やかにするアイテムとも言われています。シャコ貝のアクセサリーで、腕や胸元を飾ってみてください。

シャコ貝のネックレス

シャコ貝のネックレスは、巨大なオオシャコガイの白い貝殻を使い、玉状に加工をして連ねて作ったものが一般的です。また、不思議な形をしたネックレスも人気があります。観光地ではいろんなシャコ貝のネックレスを販売しているので、探してみてください。


シャコ貝のブレスレット

手首を飾り付けるブレスレットを探しているなら、シャコ貝製のブレスレットはいかがですか?ネックレス同様に玉上に加工したものを連ねている製品や、シャコ貝を輪っか状に加工したブレスレットもあります。

シャコ貝がインテリアになる

巨大なシャコ貝は、珊瑚礁や人間のアクセサリーなだけでなく、お部屋のインテリアに利用することもできます。そのままの形を活かして、お部屋を沖縄的な南国風に飾ってみてください。

巨大な貝殻そのままにランプになる

近ごろ注目を集めているのが、シャコ貝を使用しているランプ。これは巨大なシャコ貝ではなく小ぶりな種類が使われています。中に電球を入れると、シャコ貝の中から明かりが透き通って、お部屋を淡い光で照らし出します。あまり煌々としたライトは目に良くないですが、シャコ貝の光は体に優しいと感じられます。

インテリアやエクステリアのオブジェになる

シャコ貝はその風貌から、ただそこに置くだけでもインテリアやエクステリアのオブジェにできます。沖縄の海辺で貝殻を探したり、通販で購入ができます。

単純に配置するだけでなく、色を塗ってみたり加工をして配置したり。ひとりひとりの個性的なシャコ貝を目指すことができます。ただシャコ貝は安定させないと事故を起こして危険なので、設置には配慮が必要です。

シャコ貝の美味しい料理①

シャコ貝のお刺身

シャコ貝を食用にすると言えば、沖縄ではお刺身の食べ方です。オオシャコガイは入手が難しいですが、ヒレナシシャコ、ヒレシャコガイ、シラナミガイ、ヒメシャコガイなど食用となる4種類は、沖縄以外でも手に入りやすいです。

魚市場や漁港近くの鮮魚店では出回っています。シャコ貝のお刺身はコリコリとした歯ごたえで、甘みがあるのが特徴です。

シャコ貝のさばき方

シャコ貝は生きていると、指を挟まれるので危険です。包丁を入れて貝柱を切断すると、パカっと開くことができます。貝柱を切断すれば、挟まれる危険はなくなります。

内臓は全て取り去り、食べられるのは、貝柱、ヒモやミミと呼ばれる外套膜、それに肝とも呼ばれている精巣・卵巣の部分です。貝殻はお皿として使うので、捨てずに洗っておきます。

シャコ貝のお刺身のレシピ

シャコ貝の刺身では、貝殻に刺身を盛り付けるのが、沖縄でも一般的な食べ方です。貝柱、ヒモ、肝を適当な大きさに切り揃えたら、貝殻の上に盛り付けます。紫蘇の葉やわさび、しょうがなども山状に整えて置いたら完成です。

シャコ貝の美味しい料理②

シャコ貝のお寿司

シャコ貝でおすすめな食べ方と言ったら、シャコ貝のお寿司。色んな魚のお寿司を作るときも、手巻き寿司を作る時もです。普段は見慣れないシャコ貝の貝殻と寿司がテーブルに乗っていたら、食卓でのちょっとしたサプライズです。

シャコ貝のお寿司の材料

お寿司を作るならば、シャコ貝の刺身と酢飯を用意します。シャコ貝は新鮮なものなら、どんな種類でも寿司向きと言われています。酢飯は炊きたてご飯、お酢、砂糖、塩、お好みでみりんを用意します。紫蘇の葉、わさび、おろししょうがなどを使う食べ方もおすすめします。


シャコ貝のお寿司のレシピ

やるべき仕事のひとつは酢飯を作ること、もう一つはシャコ貝をさばくことです。酢飯は材料を全て、ご飯に混ぜ合わせます。ご飯はシャリを握るのが重要です。シャコ貝をさばいたら、貝柱、ひも、精巣や卵巣と分け、シャリの上に乗せます。もし生のシャコ貝寿司が無理なら、表面を焼いて乗せる食べ方もあります。

シャコ貝のバター焼き

シャコ貝の美味しい料理③

貝の食べ方ではバター焼きが一般的ですが、シャコ貝もバター焼きにする食べ方はベストです。バター焼きは、どんなレシピなのでしょうか。

シャコ貝のバター焼きで用意すべき材料と道具

もしバーベキュー用の炭火焼きコンロを所有しているならば、シャコ貝をまるごと炭火焼きする食べ方でも構いません。シャコ貝は大きめでも、貝殻のままで焼くことができます。バターかマーガリン、それに醤油を用意しましょう。もちろんフライパンで調理することもできます。

シャコ貝を殻ごと炭火焼きするレシピ

貝柱を切断した状態にして焼きます。ただ、火力によっては熱が通らない場合も考えられます。貝殻の中には水を入れて、火力で沸騰させることで熱を全体に通すことができます。焼き上がり前にバターかマーガリンを入れ、醤油をかけていただきます。刻みネギを乗せても美味しくなります。

フライパンで作るシャコ貝のバター焼きのレシピ

シャコ貝は予めさばいておきます。油を引いて炒めますが、お好みでエリンギやアスパラなども一緒に炒めても良いです。バターと醤油で味を整えたら、洗っておいたシャコ貝のお皿に盛り付けをして完成です。

これから色んな顔のシャコ貝に出会いたい

巨大なシャコ貝の種類、それに長寿で危険な特徴も理解できましたか?オオシャコガイは熱帯の海では観光資源であり、また沖縄をはじめとする日本でもアクセサリーとして、インテリアとしても使われ、食用としてはお寿司やバター焼きにもできる美味しい食べ物でした。まさに捨てるところなしのシャコ貝で、生活に変化を付けてみてください。

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