過不足なく、使い勝手よく、カッコよく積載すべし！
自由気ままにバイクを走らせワインディングロードを楽しむ…目に留まった案内看板に誘われるように観光スポットに立ち寄る…キャンプ場で同じようなライダーと旅を語らい情報交換をする…ソロキャンプツーリングには日常にはない経験があります。ソロキャンプツーリングでの装備と積載について紹介しますね。
ソロキャンプツーリングの目的を単純にする
どんなソロキャンプツーリングにしたいのかを先に決めましょう。目的を単純にすると装備が明確になります。例えば、憧れのワインディングロードやロングダートを目指す…具体的な地名や観光スポットを決めない…「ファミリーキャンプの下見」という口実で行く…など単純な目的を決めると必要なキャンプ道具や持ち物が見えてきます。
ソロキャンプツーリングの目的にあった道具を選ぶ
走りを楽しむソロキャンプツーリングでは徹底的に軽量化しましょう。しかし、具体的な目的地や観光スポットを決めないツーリングやキャンプを楽しむツーリングでは不便で悲しいキャンプとならないように、使いやすいものをパッキングすることをおすすめします。特に料理をするための道具は使いやすさを重視したほうがいいでしょう。
ソロキャンプツーリングの目的に合わせた積載方法
積載した荷物を解くか解かないかで積載方法が変わります。キャンプ場まで積載した荷物を解かずに走りを楽しみたい人ならシートバックとヒップバックで十分です。景色のいいところで自分でコーヒーを淹れたい人はサブバックやサイドバッグに使用頻度が高いものを入れる人が多いですね。パニアケースやトップケースを取り付けて使用頻度別に分ける人も多いようです。
ソロキャンプツーリングでのキャンプ道具の条件
必要な道具の条件などを紹介します。これからソロキャンプツーリングを始めたいんだけど…という人にとってキャンプ道具や持ち物をどう準備すればいいか分かりませんよね？周りに相談できる人がいればいいのですが、そうでなければ自分で情報収集するしかありません。
ソロキャンプツーリングでの定番テントの条件
重量が3kg以内、収納寸法の長辺が50cm以内、フライシートの耐水圧が1,500mm以上の条件を2つ以上をクリアしていればハズレはありません。2人用で前室があるものがいいですね。初めて使うソロキャンプツーリングのテントは外観を重視しましょう。あなたの感性に合うデザインであれば何度も行きたくなりますので、経験値に裏付けられた標準装備を目つける近道になります。
モンベル (mont-bell) ムーンライトテント2型
ツーリングテントおすすめ24選！商品比較で適した用途別にご紹介！
ネットショップでツーリングテントを検索するとその多さに驚きます。いったいどれがいいのやら…。迷うのは当然ですが失敗したくないですよね。ツーリ...
ソロキャンプツーリングでの定番シュラフの条件
ソロキャンプツーリングでは山岳用マミー型シュラフでファスナーでの開閉ができるものを選びましょう。収納寸法の割には最低使用温度が低く、温度管理が容易だからです。コンパクトさを求めてダウンシュラフにするか、雨対策に化繊シュラフにするかは意見が分かれるところ。最低使用温度は口コミ情報を中心に必ずチェックしましょう。
ソロキャンプツーリングでの定番マットの種類
ソロキャンプツーリングで使うマットは条件よりも好みで選びましょう。銀マットは軽量で安価な反面、かさばりますし寝心地がよくありません。クローズドセルタイプのマットは銀マットと比較すると寝心地がいいのですが、やや重くなります。エアマットはコンパクトになりますが重量は重くなります。
ソロキャンプツーリングでの料理道具の条件
ソロキャンプツーリングでは使いやすい料理道具を選びましょう。家庭用カセットガス缶（CB缶）を使うガスバーナーがおすすめです。クッカーは金属たわしで擦っても大丈夫なステンレス製がおすすめです。野外での料理は焦げ付きやすいのでメンテナンス性を重視したほうがいいですね。使いにくい料理道具ですと料理をする気になれませんよ。
イワタニ カセットガス ジュニアコンパクトバーナー CB-JCB
ソロキャンプツーリングのランタンの条件
使いやすくて燃料を入手しやすいランタンを選びましょう。LEDランタンは振動に強いですし、ヘッドランプやハンドライトと乾電池を共用できるので使いやすいでしょう。ガスランタンはマントル（繊維を灰状にした発光体）が壊れやすいのでパッキング時に注意が必要です。ガソリンランタンは大きいのでソロキャンプツーリングには不向きですね。
ソロキャンプツーリングでの標準装備
初めてソロキャンプツーリングではあれやこれやとキャンプ道具や持ち物をパッキングしてしまいリアサスペンションをフルボトムさせてしまうか、「まあ、なんとかなるでしょ」と軽量化して装備不足に悲しい思いをするかのどちらかです。だれもがそんな失敗を繰り返してエキスパートソロツーリングキャンパーになっていくのです。
あなたの標準装備を見つけよう
持ち物リストを必ず作成して、使ったものと使わなかったものを記録していきましょう。ソロキャンプツーリングの標準装備はそれぞれ違い、誰かに教えてもらえるものではありません。自分にとって必要なキャンプ道具や持ち物を見つけましょう。○△×でチェックして使用頻度を記録してもいいですね。何年後かに見返すと思い出がよみがえる楽しい記録にもなります。
あなたのベストアイテムを見つけよう
キャンプ道具や持ち物にこだわることはとっても大切です。あなたらしいベストアイテムをさがしてキャンプ道具や持ち物を定番化させましょう。かっこよくてオシャレな道具であってもパッキングしづらかったり使いにくかったりすると使用頻度が下がってしまいます。逆にデザインがあなたの感性に合っていないと使う気になれないでしょう。
ソロキャンプツーリングでの軽量化
走りを楽しむソロキャンプツーリングでは標準装備から引き算して装備を決めます。キャンプ場を利用するのか？野宿や道の駅泊を前提にするのか？料理は自炊するのか？積載重量に合わせてサスペンションセッティングを変更するのか？そのあたりを決めることで必要な装備が見えてきます。
道具の見直しをしましょう
キャンプ場を利用するなら標準装備を見直す必要があります。軽量でコンパクトな道具を厳選しましょう。ツーリングテントを山岳用テントに変更したり、ガスストーブをアルコールストーブやウッドストーブに変更するだけでも驚くほど軽量化できるでしょう。
アルコールストーブの使い方＆おすすめ製品！キャンプツーリングにもおおすすめ！
アルコールストーブは必要最小限の能力があり、軽量でコンパクト。キャンプツーリングでの料理で活躍しそうです。アルコールストーブを中心にした持ち...
余計なものを省きましょう
キャンプ場を睡眠を取るための場所と割り切ると大胆に装備を軽量化できます。キャンプ場では料理をせずに、食事はコンビニ弁当かツーリング先の飲食店…飲み物は自販機で…と決めてしまえば料理に使う道具は必要ありません。
さらに切り詰める！
道の駅での軒下泊を前提にするならマット＋シュラフ＋シュラフカバーだけで事足ります。野宿や道の駅軒下泊をするときは他の利用者に迷惑とならないように日の出と同時に撤収したほうがいいですね。火気の取り扱いに注意して最小限の火に抑えるべきです。野宿をするときはその場所を誰が所有しているのかを考慮し、地元の人に出会ったら必ず挨拶をしましょう。
ソロキャンプツーリングでのフル装備
ソロキャンプを楽しむツーリングの人気は衰えません。バイクならキャンプ場の利用料金も安いですし、フリーサイトでもバイクの乗り入れができるキャンプ場もあります。ツーリング先で知り合ったバイク友達と…バイクカテゴリーのオフ会で…現地集合・現地解散キャンプもいいですね。連泊して空荷でキャンプ場周辺のツーリングを楽しむ方法もあります。
テントサイトでの居住性を重視しましょう
標準装備にタープ、テーブル、イスを持ち物リストに加えます。キャンプを楽しむことが目的なのでリビング装備を充実させましょう。積載できないほど重くなったりかさばったりしたときはアイテム数を減らさずに軽量化する方法を考えるべきです。
料理にもこだわろう
火気器具は2台体制が便利で、標準装備のバーナーに小型焚き火台やアルコールストーブなどを追加しましょう。スキレットは料理の幅が広がりますし、8インチダッチオーブンも大型バイクなら積載できそうです。食材が痛まないようにソフトクーラーバックも必要ですね。ご当地ワインを楽しみたい人はコルク抜きを忘れずに！
ソロキャンプツーリングでの積載方法
ソロキャンプツーリングではパッキングしたキャンプ道具や持ち物をバイクに単に積載すればいいだけではありません。バイクの操縦性や荷物落下の可能性を含めた安全性に加えて、荷姿の美しさやカッコよさも大切です。人から見られていい印象を与えることも大切ですが、あなたの旅気分を損なうような荷姿は禁物ですよ。
ソロキャンプツーリングで人気の積載方法は？
大型シートバック、サドルバックやサイドバックを使って効率よくパッキングしましょう。リアキャリアやバックレスト等を装着して積載能力を高めるのも方法の一つ。バイクの乗り入れができるキャンプ場ならパニアケースやトップケースを装着したり、ホムセン箱（樹脂製キャリングケース）を積載するのも便利です。
ソロキャンプツーリングに便利なシートバッグ
キャンプ道具をシートバックにパッキングし、使用頻度が高いものはサブバックにパッキングしてツーリングネットで覆う積載方法は理にかなった方法です。重いものはバックの中央に、軽いものは端にパッキングするのが一般的です。濡れや汚れを気にしてテントだけはバックに入れずに直接積載する人もいるようです。
ソロキャンプツーリングで便利なシートバック選び
積載したときに必要以上に横にはみ出すバックを避けましょう。走行中に引っ掛けてしまう可能性もありますし、左右の重量バランスが崩れてバイクの操縦安定性が崩れる可能性があるからです。目安は60cmくらいがいいでしょう。ポケットやペットボトルホルダーがついていると便利です。
ソロキャンプツーリングで便利なシートバックのメリット
ツーリング用のシートバックはバイクへの積載しやすく、積載したまま荷物を取り出せるので便利です。キャンプ場に着くまで出さないものは下のほうに、頻繁に使うものは上のほうにパッキングしておけばサブバックは必要ないでしょう。形状がしっかりしていますので、シートバックの上にサブバックを積んでも安定します。
ソロキャンプツーリングで便利なシートバックのデメリット
便利で多機能な分、シートバック自体にそれなりの重さがあります。内部で荷物を固定するベルトがついている製品もありますが、内部で荷崩れを起こす製品もあります。あなたのバイクのフックやタンデムステップの位置とシートバックの取り付けベルトの位置があっていないと積載に不安を感じるでしょう。
ソロキャンプツーリングで便利なサイドバッグ（サドルバッグ）
サイドバックは利便性はもちろんデザイン性も高められるので人気があります。クルーザータイプのバイクにはツーリングだけでなく街載りで使ってもカッコいいので装着したままの人も多いのではないでしょうか。マフラーと干渉してサイドバックが溶けてしまわないように注意しましょう。
ソロキャンプツーリングで便利なサイドバッグ選び
バイクに合ったデザインのサイドバックを選びましょう。ソロキャンプツーリングでは容量の大きいサイドバックがいいのですが、マフラーと干渉しないような大きさを選ぶべきで、特にマフラーが片側2本出しだったりサイレンサーの位置が高いバイクへの取り付けには注意が必要です。クイックリリースできるサイドバックもあります。
ソロキャンプツーリングで便利なサイドバッグのメリット
サイドバックは低い位置に装着しますので操縦安定性が崩れにくいのがメリットです。左右の重さを均一にするよう心がけたほうがいいのですが、大した影響はないようです。すぐに取り出したいレインウェアや防寒着、転倒しても影響のないシュラフや着替えなどを入れるといいですね。バックパックを背負いたくない人におすすめです。
タナックス MFK-187マルチフィットサイドバッグ
ソロキャンプツーリングで便利なサイドバッグのデメリット
荷姿のカッコよさは旅を演出する要素で、デザインにあわないサイドバックを装着すると逆にカッコ悪くなります。デザインよりも機能性を重視する人には無関係な話ですが、ライダーのセンスが問われるアイテムですので慎重に選ぶ必要があります。
ソロキャンプツーリングで便利なパニアケース
パニアケースはアドベンチャー系バイクやビッグオフを駆るライダーに人気がありますが、オールドルック、スーパースポーツ、ネイキッドにも合うデザインのものもあります。車幅が広くなり運転に気を使いそうな印象を受けますが、それほど神経質になる必要はないようです。大型車に装着されることが多く、市街地の渋滞をすり抜けする機会が少ないからでしょう。
ソロキャンプツーリングで便利なパニアケース選び
アドベンチャー系、ビッグ・オフ、オールドルックには角型のパニアケース、スーパースポーツやネイキッドには丸みを帯びたデザインが人気です。中にはオールドルックに似合うサイドバックに似せたパニアケースもあります。上面が開口するものと側面が開口するものがあり、使い方に分けて選ぶといいでしょう。
ソロキャンプツーリングで便利なパニアケースのメリット
パニアケースは持ち物の破損を防いでくれる上に、施錠できるものが多いのでセキュリティー性が良好です。防水性もサイドバックと比較すると良好です。大型のものはツーリングテントを収納できるくらいのサイズです。料理の道具を入れれば昼食も自炊したくなりますね。少々雑にパッキングしても外観はスマートです。
ソロキャンプツーリングで便利なパニアケースのデメリット
パニアケースはサイドバックやサドルバックのように外形が伸びることがないので、パッキングの際の融通が利きません。「もうちょっとで入るのに…」と悔しい思いをする人も多いようです。またステーは車種別専用設計ですので装着できる車種が限定されてしまいます。バイクを乗り換えると装着できないこともあるでしょう。
ソロキャンプツーリングで便利なホムセン箱（樹脂製キャリングケース）
クルーザータイプのバイクに人気があるホームセンターケース。キメ過ぎないスタイルにカッコよさがありますね。ロードスポーツやオフロードバイクでも使っている人がいるようです。
ソロキャンプツーリングで便利なホムセン箱の積載方法
サイズや容量は好みのものを選べますが、問題となるのは取り付け方法です。シートとキャリアの間にズレ防止のシートを挟んで積載する方法から専用のキャリアを自作する人まで、取り付け方法の工夫は千差万別。タイダウンベルトで固定することが多いようですが、走行時の振動でキャリアが折れてしまうことも多々あるようです。
ソロキャンプツーリングで便利なホムセン箱のメリット
ホムセン箱は軽量かつ丈夫で、万が一壊れても被害金額が低いのがメリットです。防水性も高いので長距離ツーリングでも活躍します。キャンプ場ではイスやテーブルとして活用できるのもいいですね。何よりも自作のオリジナリティーがあり、旅の雰囲気を演出してくれるでしょう。
ソロキャンプツーリングで便利なホムセン箱のデメリット
自作したホムセン箱には最大積載重量の表示がありませんので、全て自己責任で積載しなければなりません。大きさを選べる分、重量が重くなりすぎてフロントの荷重が抜けやすくなったり、重心が高くなるので操縦性が不安定になったりします。走りを楽しむソロキャンプツーリングには不利かもしれません。
ソロキャンプツーリングで聖域なきパッキング改革
ソロキャンプツーリングでは一台のバイクに全てのキャンプ道具や持ち物を積載しなければなりません。持ち物リストに挙げたけれど、どうしてもパッキングできないというときのアイデアを集めてみました。
聖域なきパッキング改革～テーブル
テーブルの代わりにランチョンマットを持って行けば、食事の時間が少し華やかになります。お気に入りのバンダナでもいいでしょう。ソロキャンプツーリングライダーの定番「カップラーメンと缶詰の定食」といった料理とはいえないような料理でも見た目に美味しくいただけるでしょう。
聖域なきパッキング改革～ランタン
ヘッドランプやハンドライトを使ってランタン代わりにする方法があります。インナーテントの天井を照らして光を拡散させる方法や、小さいコンビニ袋で包んで光を拡散させる方法があります。LEDランタンが普及するまではランタンを持っていない人も多かったようです。テント設営後にカップ酒を飲んで、空き瓶にろうそくを立ててランタン代わりにしている人もいるようです。
聖域なきパッキング改革～テント
テントを山岳用テントに変更したり、山岳用ビバークシェルターをテント代わりにする方法があります。タープ泊も持ち物を大幅に軽量・コンパクト化できます。夏場のソロキャンプツーリングならタープ下にインナーテントだけを設営してテントのフライシートを省く方法もありますよ。
ソロキャンプツーリングでの道具と積載方法のまとめ
目的に合わせてキャンプ道具や持ち物、積載方法を変えることで充実したソロキャンプツーリングとなります。持っていったけど一度も使わなかった…あれを持って行けばよかった…とならないように持ち物リストを精査することも大切ですが、あるものを工夫して使うことも大切です。積載方法や荷姿の美しさについては徹底的にこだわりましょうね。いつか旅の空の下で会いましょう。
ヘプコ&ベッカー ゴビ