一重咲き・混合色
一日中開花・八重咲
マツバボタンってどんな花?
マツバボタンの特徴
マツバボタンは、花壇やガーデンなどへの地植えにはもちろん、鉢植えでも簡単に栽培できる植物です。大変強く、ほとんど放任で育つので、ガーデナーにとって魅力的なお花。ガーデニング初心者にもピッタリの植物ではないでしょうか。マツバボタンの草丈は5~15センチくらいです。また、マツバボタンは、本来、多年草なのですが、非耐寒性のため、日本での冬越しは難しいとされています。そのため日本では、一年草扱いとなっています。
マツバボタンの花
マツバボタンの花は、日中に咲き夜にしぼむ「一日花」という種類です。ただし、一株につく花の数が多いので、季節になると途切れることなく次々に開花します。マツバボタンの花の色はさまざまです。赤、黄、ピンク、オレンジ、白、黄のほか、白とピンクの混じったものなどバラエティに富んだ種類が存在しています。また、一重咲きのもの、八重咲のものがあり、趣きの違いを楽しめます。
マツバボタンの葉と茎
茎は細かい枝分かれを繰り返しながら、這うように伸びていく特徴を持っています。また、葉は多肉性で、名前のとおり松の葉を小さくしたような形状をしています。
マツバボタンの花の咲く季節
マツバボタンの花が咲く季節は、6月~9月です。春に植えたマツバボタンが全盛を迎えるのは初夏で、暑い夏のあいだ、次々と咲き誇ります。ほかの植物が暑さであまり咲かないときも、元気に咲いてくれます。ガーデンの片隅に、あるいはハンギングバスケットなどに植えておくといいですね。
マツバボタンの花名の由来
花名の由来1・学名
マツバボタンの学名の一部である、「Portulaca」は、ラテン語で入口の意味を持つ単語「portula」を語源としています。マツバボタンは、種が熟すと、パカっと口が開くように、実が開くことから由来しているそうです。
花名の由来2・和名
マツバボタンの和名である「松葉牡丹」は、花が牡丹に、葉が松の葉に似ていることからイメージしてつけられた名前です。
花名の由来3・別名
マツバボタンの別名である「爪切草」は、マツバボタンの繁殖力の強さを示したもので、まるで爪のように切って、簡単に挿し芽で増やすことができる様をあらわしています。マツバボタンのもうひとつの別名「日照草」は、夏の日照りに強いマツバボタンの性質を表現しています。
マツバボタンの基本データ
科名・属名
スベリヒユ科スベリヒユ属(ポーチュラカ属)
学名
Portulaca grandiflora
和名
松葉牡丹(マツバボタン)
別名
日照り草 爪切り草
英名
Rose moss Moss-rose purslane
原産国
アルゼンチン・ブラジル
マツバボタンの花言葉
マツバボタンの花言葉は、2つ。「可憐」と「無邪気」です。可憐という花言葉は、マツバボタンの小さく可愛らしい花模様からイメージされた言葉でしょう。また、無邪気という花言葉は、次々と咲いていく花が、まるで子供たちが無邪気にたわむれているような様子から、つけられたと想像されています。
マツバボタンの花を誕生花とする日
8月3日 8月21日 11月5日
マツバボタンの種類
マツバボタンには、一重咲きの花と八重咲の花の2種類があります。また、一般的に、さまざまな種類の花色がミックスされた種が販売されています。一日花であるマツバボタンですが、できるだけ夕方遅くまで花が咲いている園芸品種も開発されています。
おすすめの品種1・一重咲き混合・松葉牡丹
一重咲き・混合色
シンプルで清楚な一重咲きの品種です。花色は混合されています。
おすすめの品種2・一日中開花・八重咲松葉ぼたん
一日中開花・八重咲
朝咲いてから夕方まで咲き続ける品種です。花は八重咲、花色は混合です。
マツバボタンの育て方1・土づくりと肥料
土づくり
マツバボタンは、水はけのよい土壌を好みます。土質はあまり選ばず、むしろ少し痩せぎみの土壌の方がよく育つようです。鉢植えの場合、草花用培養土などに軽石を少し混ぜ、水はけをよくします。地植えの場合は、どこでも比較的育ってくれるので、好きな場所に植えることができます。
肥料
マツバボタンの開花期にあたる、6~9月に少量の肥料を施しましょう。だいたい月に一度、緩効性の肥料を施すとよいでしょう。ただし、あまり肥料をやりすぎると、茎葉が伸びすぎてしまうことがあります。マツバボタンは痩せた土地でも育つ強い植物なので、肥料の量は控えめにするのがポイントです。
マツバボタンの育て方2・環境と場所
環境
マツバボタンは日当たりが良い環境を好み、真夏のジリジリとした暑さの中でも育ちます。また、水はけが良い環境を好み、じめじめした場所、多湿を苦手としています。
場所
マツバボタンは、冬越しすることが難しいので、季節に応じての栽培場所の変更は必要ありません。
マツバボタンの育て方3・種まきと挿し木
種まき
マツバボタンの種まきの適期は春、4~5月です。発芽適温は20~25度。マツバボタンの種は非常に小さいので、注意深く種まきしましょう。風の吹かない場所で作業するとよいでしょう。種は、育苗箱や育苗ポットのなかにまくか、もしくは、花壇やガーデンに、直接バラまきしてもよいでしょう。種をまく前に、土にしっかり水やりをして、湿らせます。マツバボタンの種は明るい場所で発芽する光好性タイプです。種をまいた後、土をかぶせないのが成功のポイントです。種をまいた後の水やりは、種が流れてしまわないように、霧吹きなどで行うのがおすすめです。日陰に置いて、土が乾燥しないように水やりを続けます。数週間すると、芽が出てきます。観察しながら、本葉が6~8枚になった頃に、好きな場所に植え替えましょう。
挿し木
マツバボタンの増やし方は比較的簡単で、挿し木で増やすことができる嬉しい植物です。挿し木の適期は5~8月です。苗のなかから、コンディションの良い茎を選び、10~15センチくらいの長さで切り取ります。そして、切り取った茎の下半分についている葉を取り除きます。茎の切り口を30分くらい水につけておきます。育苗ポットに挿し木用土を準備し、茎を挿します。土が乾かないように、日陰で管理し水やりを続けます。3週間くらいして、根がしっかり生えてきたら、挿し木苗の完成です。好きな場所に植え替えるとよいでしょう。
マツバボタンの育て方4・植えつけと植え替え
植えつけ
マツバボタンの植えつけの適期は、5~8月です。鉢植えの場合、苗より少し大きな鉢を準備しましょう。地植えの場合、株間を20~40センチ離して植えつけます。
植え替え
マツバボタンは一年草のため、一度植えつけた後の植え替えは、不要です。
マツバボタンの育て方5・水やり
水やり
マツバボタンは、水はけがよく、少し乾燥した土壌でよく育ちます。鉢植えの場合、土の表面が乾いたら水を与えます。地植えの場合は、水やりは不要です。水のあげすぎは、根腐れを起こし枯れてしまうことにも繋がりますので、やや乾燥気味に育てることがポイントです。
マツバボタンの育て方6・剪定(摘芯と花がら摘み)
摘芯
マツバボタンは、春のはじめから成長をはじめ、夏7月ごろにはグングンと茎を伸ばします。しっかり茎が伸びてきたら、茎の先端を摘み取り、摘芯をおこないます。摘芯をすると、そこから脇芽が出現し、さらに茎が広がってバランスよい形に整います。茎の本数が増えることに伴い、花数も増えますので、ぜひ摘芯をおこないましょう。
花がら摘み
マツバボタンの花は一日でしぼみ、そのあと枯れてしまいます。枯れた花をそのまま放置していると、蒸れの原因になります。マツバボタンは蒸れや多湿を嫌うので、こまめに花がら摘みをしましょう。ただし、種を採取したい場合は、少し残しておくとよいでしょう。
マツバボタンの育て方7・病害虫
病気
マツバボタンは、病気の心配がほとんどない植物です。
害虫
マツバボタンは、害虫の心配がほとんどない植物です。
まとめ
マツバボタンの育て方はとても簡単です。ポイントは、水を与えすぎないこと。マツバボタンは少々痩せた土地でも、場所を選ばず育つのですが、多湿だけは苦手です。マツバボタンの花の見ごろは夏です。ジリジリと照りつける真夏の太陽もなんのその、むしろパワーに変えて、色とりどりに咲き誇ります。そのパワフルな花々を見ていると、夏バテも軽減できそうですね。