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椿の種類や品種の総まとめ!よく似ている花との見分け方も紹介!

椿の花には多くの種類や品種があることをご存知ですか?椿はツバキ科ツバキ属の植物です。サザンカは椿の花とよく似ていますが、花が散る際に椿とは大きな違いがあります。椿の花言葉には控えめな優しさという意味があります。椿の種類や品種について、くわしくご紹介します。
更新: 2021年2月4日
なかゆの
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椿の種類と品種とは

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椿とは古い時代から親しまれている、日本原産の植物です。 存在感があり美しい花は、日本を代表する花のひとつとされています。 椿の葉は厚く光沢があるのが特徴です。 椿の花は、一重咲きや八重咲などたくさんの種類がある椿について、くわしくご紹介いたします。

椿の種類と品種・基本情報

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・科名・属名 ツバキ科ツバキ属(カメリア属) ・学名 Camellia japonica ・和名 椿(つばき) ・別名 ヤブツバキ・ヤマツバキ

名前の由来

椿の名前は、葉がとても丈夫なことが由来した名前の厚葉木(あつばき)または艶葉木(つやばき)という名前が、椿という名前の由来になったという説があります。

椿の花の花びらは、5枚か7枚が基本です。 種類によっては、八重咲の椿もあります。 花の色は、白やピンク、赤や赤紫を基本としていますが、改良されて複数の色の椿の種類があります。

椿の種類・原種・品種

椿には、たくさんの種類や名前があります。 椿の原種の種類や品種、名前についてご紹介します。

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ヤブツバキ

椿の原種です。 椿の原種のヤブツバキは、青森県から南西諸島まで自生で分布しています。 椿の原種のヤブツバキは西日本のほぼ全域に分布していますが、東日本では温暖な地域で自生しています。

雪椿(ゆきつばき)

雪椿は椿の原種です。 雪椿はヤブツバキとは別の種類と考えられていますが、ヤブツバキの豪雪地帯適応型の変種であるという考え方や、亜種という考え方もあります。

椿の原種である雪椿の特徴は、もうひとつの原種のヤブツバキに比べて枝がしなやかです。 また、花びらが水平に開くという特徴もあります。

椿の原種の雪椿は、花の変異が多いことから、八重咲の椿の品種改良に大きく貢献しました。 雪椿は別の名前を「サルイワツバキ」といいます。 原種の雪椿と、原種のヤブツバキの交雑系統のことを、「ユキバタツバキ」という名前で呼びます。

リンゴツバキ

リンゴツバキも、椿の原種と考えられています。 椿の原種のひとつのリンゴツバキの特徴は、高知や鹿児島、沖縄などの温かい地域に分布しています。

もうひとつの原種であるヤブツバキとリンゴツバキは混生していることが多く、ヤブツバキと特徴が似ています。 リンゴツバキは、その名前に由来しているように、リンゴのような大きな果実をつける特徴があります。

椿の種類・原種・品種・交配種

椿の種類には、交配種もあります。 椿の交配種について、ご紹介します。

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侘助(わびすけ)

侘助は、太郎冠者(たろうかじゃ)という中国原産に由来すると考えられている品種から派生した椿です。 侘助の複数の品種は、子房に毛があります。 一般的な椿に比べて、侘助の花は小型なものが多く、猪口咲きになるものも多いです。

花の色は、紅色や淡い桃色、濃い桃色や白斑が入っていたり、紫がかった色をしていたりする花もあります。

侘助という名前の由来は、諸説あると考えられています。 その中には、豊臣秀吉が朝鮮に出兵した際に持ち帰ってきた人物の名前という説や、花を育てた人の名前だという説、茶人の笠原侘助がこの花を好んだという説などがあります。

加茂本阿弥(かもほんなみ)

加茂本阿弥は、京ツバキを代表する品種のひとつです。 花は大輪一重椀咲きの白い花が特徴的です。


岩根絞(いわねしぼり)

岩根絞は、江戸ツバキの品種のひとつです。 花は中輪半八重咲きで、紅色の地に白斑が入っているという特徴があります。 岩根絞の花びらの白斑は、多すぎないものが良いとされています。

玉之浦(たまのうら)

玉之浦は、長崎県五島列島の福江島で発見されたヤブツバキです。 花は一重中輪で、紅色の地に鮮やかな白覆輪が入っているのが特徴です。 原種のヤブツバキの一種ですが、増殖用の穂木の乱獲により原木が枯死してしまいました。

百合椿(ゆりつばき)

百合椿は、多彩な色や八重咲の種類もある椿です。 伊豆大島や長崎県五島列島には、百合椿の自生種の群落があります。 青森県平内町と、秋田県男鹿市には、椿の自生北限地帯として、国の天然記念物に指定されている場所があります。

乙女椿(おとめつばき)

乙女椿は、原種である雪椿系の品種と考えられています。 乙女椿は八重咲の椿で、花の色はピンク色で、大きさは中輪です。 乙女椿の葉は、互い違いに生えていて、葉のフチにぎざぎざはなく、ヤブツバキの葉よりも小さめという特徴があります。

太郎冠者(たろうかじゃ)

太郎冠者は、別の名前をウラクツバキ(有楽椿)といいます。 太郎冠者は、ピンク色の一重咲きの椿です。 太郎冠者の別名であるウラクツバキの名前は、織田有楽斉長益が茶席で太郎冠者を愛用したことが、名前の由来になりました。

有楽斉は織田信長の実弟で、東京に有楽町という名前を残したとされています。 太郎冠者は、京都では有楽椿という名前で呼ばれ、江戸では太郎冠者という名前で呼ばれていました。

椿の種類・品種の花言葉

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椿の花言葉は、控えめな優しさ・気取らない美しさ、という意味があります。 椿の花には香りがないことから、控えめであったり、気取らなかったり謙虚であるという意味に由来していると考えられています。 椿は色によって花言葉の意味が異なります。

赤い椿の花言葉

赤い椿の花言葉は、謙虚な美徳という意味があります。

白い椿の花言葉

白い椿の花言葉は、完全な美しさという意味があります。

ピンクの椿の花言葉

ピンクの椿の花言葉は、控えめな愛という意味があります。

椿の種類・品種のおすすめの飾り方

椿の花は大きく存在感があるため、一輪挿しで飾っても美しく見えるためおすすめの飾り方です。 その他にも、椿のおすすめの飾り方をご紹介します。


一輪挿し

椿は大きく美しい花が特徴的なため、一輪挿しで飾ることをおすすめします。 特徴のある花瓶にも負けない存在感があります。 ガラスの花瓶に飾るのもおすすめです。

水に浮かべる

椿のおすすめの飾り方は、水を張った器に椿の花を浮かべる方法です。 椿は花びらが一枚ずつ散らずに、花ごとポトリと落ちます。 そこで、落ちてしまった花をそのまま水に浮かべて飾るのがおすすめです。

器は陶器やガラス製など、季節に合わせた器を選ぶことで、椿の美しさをより楽しむことができるためおすすめです。

椿を贈る場合の注意点

椿の花は、散る際に丸ごと花がポトリと落ちてしまいます。 花びらが一枚ずつ散りながら枯れずに、花が丸ごと落ちることから椿を贈ることを避ける場合があります。 お見舞いには嫌われる花のため、椿はお見舞いにはおすすめしません。

椿の種類・品種とサザンカの違い

サザンカは椿とよく似ている植物です。 同じツバキ科ツバキ属の植物ですが、椿とサザンカの特徴の違いについてご紹介します。

サザンカとは

サザンカは、ツバキ科ツバキ属の植物で、日本の固有種です。 椿とよく似ていますが、椿とサザンカを区別する特徴があります。

椿とサザンカの違い

サザンカの特徴は、新梢と葉柄や葉の中央脈、子房に短い毛があります。 椿の葉は革質で光沢があります。 サザンカの花弁は基の部分で合着しないため、花が終わる頃には花びらが1枚ずつバラバラになって散る特徴があります。

椿は花が丸ごと落ちます。 また、サザンカの野生種は、10月~12月に白い花が咲きます。 椿は11月~3月に花を咲かせる品種が多いです。 サザンカは椿に比べて、耐寒性が弱いという特徴があります。

サザンカの園芸品種

サザンカは、園芸品種も多く扱われています。 サザンカから作出された品種群や、サザンカの園芸品種とされている寒椿(かんつばき)を中心に作出されている品種群のほかにも、椿とサザンカの交配種であるハルサザンカから作出された品種群など、3つの園芸品種群が扱われています。

椿の種類・品種の植え方(全般)

椿は比較的、暑さや寒さに強いことが特徴の植物です。 日当たりがよい場所を好みます。 過湿には弱いため、水はけのよい場所で育てることをおすすめします。 椿の種類・品種全般に共通する植え方について、ご紹介します。

生育場所

椿は暑さや寒さに比較的強い特徴がある植物ですが、できるだけ日当たりのよい場所に植えましょう。 椿は、真夏の暑さの中でも生育します。 また、椿は真冬に-10℃程度の低温になっても、生育には影響を受けません。

椿の植え付け

椿を植え付ける際には、苗木から育てることをおすすめします。

椿の種類・品種の育て方(全般)

椿は害虫に注意する必要があります。 椿の種類や品種の全般に共通する育て方の水やりや肥料、病害虫についてご紹介します。


水やり

椿は土の表面が乾いたことを目安に水やりを行います。 庭植えの場合には、真夏の高温が続く時期や乾燥が続いた場合にのみ水やりを行いましょう。

肥料

椿の肥料は、庭植えの場合には寒肥として株元に埋めます。 鉢植えの場合には、3月頃に追肥します。花が咲いている場合には、花が咲き終わったことを目安に追肥を行います。

病気

椿の病気は、主に花腐菌核病とすす病に注意が必要です。 花腐菌核病は、花弁に茶褐色の斑紋が現れる病気です。 花が咲く時期に雨が多い場合には、被害が広がる恐れがあります。

病気にかかった花を地面に落としておくと、翌年また花腐菌核病の発生原因となるため、そのままにせずに処分しましょう。 すす病は、カイガラムシなどの虫の排せつ物が堆積して、椿の葉や枝に黒いすすのようなカビを発生させる病気です。

椿の光合成を妨げたり、見た目が汚くなったりします。

害虫

椿の害虫は、チャドクガとカイガラムシに注意が必要です。 チャドクガは幼虫が椿の葉を食べてしまいます。 チャドクガは葉の裏に黄色い卵を産みつけるため、早めに見つけて葉ごと切りとって処分しましょう。

チャドクガの毛は、触れると強いかゆみや発疹が現れるため、抜け殻や死骸の扱いにも注意が必要です。 椿は、カイガラムシの発生にも注意が必要です。 カイガラムシは、椿の樹液を吸ったり、すす病を引き起こしたりします。

カイガラムシを見つけた場合は、樹皮を痛めないように注意しながらかき落としましょう。

椿の種類・品種おすすめ・百合椿(ゆりつばき)

百合椿は耐陰性や耐潮性が強い丈夫な性質のため、海岸地方でも育てることができるため、おすすめの品種です。 百合椿はゆっくり成長します。 百合椿は、基本的には椿全般と同じ育て方で栽培することができます。

百合椿は半日陰を好みますが、過湿な場所では根腐れを起こしてしまうため、注意が必要です。 耐寒性もありますが、北海道での栽培はむずかしいです。

百合椿も椿全般の病害虫と同じく、チャドクガに注意が必要です。 4月~9月にチャドクガが多く発生するため、見つけたら早めに駆除することが大切です。

椿の種類・品種おすすめ・太郎冠者(たろうかじゃ)

太郎冠者の花の特徴は、ピンク色で一重の中輪筒咲きです。 開花時期が12月~4月と長期間咲くことと、日本の椿にはない色素を持っていることから、おすすめの品種です。 太郎冠者は、椿全般の育て方で栽培することができます。

日当たりのよい場所をおすすめしますが、多少日かげでも育てることができます。 太郎冠者の剪定は、無駄枝を間引く程度に行います。

太郎冠者は、葉芽の先に花がつくため、葉芽を残すように注意して剪定しましょう。 夏以降には剪定は控えることをおすすめします。

太郎冠者もほかの椿と同様に、チャドクガの発生に注意しましょう。 太郎冠者は、庭木や鉢植えとしておすすめの品種です。

椿の種類・品種おすすめ・岩根絞(いわねしぼり)

岩根絞は白い花びらに紅色の絞が入ることが美しいため、おすすめの品種です。 岩根絞は、椿全般の育て方で栽培することができます。 岩根絞は日当たりと水はけのよい場所を好みます。

多少日かげでも育てることができますが、開花をする頃からは日当たりのよい場所で育てることをおすすめします。 岩根絞もほかの椿と同様に、チャドクガの発生に注意しましょう。

椿の利用法

椿は日本の古い時代から、庭木として利用されていました。 江戸時代には椿の品種が多く作出されています。 椿は18世紀に欧米に渡ったことで、「西洋椿」という品種が多く作出されました。 椿の種からは、椿油が採れます。 椿油は、食用に使われたり、化粧品などに使われたりしています。

椿の種類・品種について・まとめ

椿の種類・品種について、おわかりいただけたでしょうか? 椿は日本原産の植物で、古い時代からその美しさで人々を魅了している花のひとつです。 椿の花は改良が進められています。

花の形は、一重咲きや八重咲きがあり、大きさも小ぶりな花から中輪の花までとてもたくさんの種類や品種があります。 椿の花は、赤や白以外にも、ピンクや紫などさまざまな色を楽しむことができます。

椿の花を育てる際には、花の色や大きさはもちろんですが、花の咲く時期で選んでもよいでしょう。 椿は花を楽しむだけでなく、種から採れる椿油は食用や化粧品などに利用されていて、とても身近な存在です。 美しく目を楽しませてくれる椿の花を育ててみませんか?