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カイヅカイブキとは?育て方と基本情報まとめ【植物図鑑】

庭木や生け垣、公園樹や道路の分離帯などにも植えられているカイヅカイブキ。園芸品種として幅広く楽しまれている、カイヅカイブキの育て方と基本情報をまとめてみました。とても丈夫で育てやすい木ですので園芸初心者の方にもぴったり。ぜひ参考にしてみてくださいね。
2020年8月27日
はっぴーほっぴー
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カイヅカイブキとは

科名

ヒノキ科・ビャクシン属

学名

Juniperus chinensis 'Kaizuka'

分類

常緑小高木

名前由来

カイヅカイブキは、漢字で書くと貝塚伊吹と書きます。 貝塚という部分の由来は不明とされていますが、大阪にある貝塚という地名に関係があるという説もあります。

カイヅカイブキはイブキの園芸品種

伊吹は伊吹柏槇(イブキビャクシン)の略。カイヅカイブキの母種として知られ、イブキの園芸品種がカイヅカイブキです。 イブキの名前の由来は、石灰岩の多い伊吹山に多く生息していたからという説と、古代食物を蒸すのに枝葉が使われ、「湯気を吹く木」から「息吹き木」とされたという説などがあります。

カイヅカイブキの花言葉・開花時期

カイヅカイブキ:援助

樹木として知られるカイヅカイブキも花をつけます。花言葉は「援助」。縁起が良い木とされており、東南の方向に植えるといいとされています。

開花時期

カイヅカイブキの開花時期は4月頃、季節的には春ですね。 なかなか分かりづらいですが、雄花は短い枝の先に単性し、小さくてクリーム色をしています。雌花も枝の先に単性しますが、短くて目立ちません。色は白緑色や白紅色です。

カイヅカイブキの育て方

難易度

カイヅカイブキは乾燥に強く、とても丈夫で育てやすいです。ゆっくり成長しますが、ある程度大きくなっても成長速度は落ちません。 植え付けには労力が必要ですが、植え付けてしまえばあとの管理は簡単です。 剪定時期に気をつけながら、育てていきましょう。


場所

カイヅカイブキは水はけの良い土を好みます。 そして日当たりの良い場所で育てると良いでしょう。 逆に肥沃な土ですと徒長しやすく管理が面倒になってしまいます。 潮風やアルカリ性土壌、大気汚染や乾燥にも強く、痩土に植えてもきちんと成長してくれますので、公園や道路の分離帯などにも植えられています。

植え付け

カイヅカイブキの植え付け時期は、3月から4月、9月から10月と言われています。 植え付ける際は深植えにならないように気をつけ、株立ちが悪かったり、根の張りが弱い苗は枝先を切り詰めて植え付けましょう。 植え付け後は倒れ無いように、支柱をしっかり立てると良いでしょう。

水やり

カイヅカイブキは乾燥に強いので、土がずいぶん乾いているなと感じたらあげるくらいで良いでしょう。 水はけの良い土地に植えると、自然に育ても十分に成長してくれますよ。

肥料

カイヅカイブキは、肥料をほとんど必要としませんので、成長に問題が無いようでしたら、無理に肥料を与える必要はないでしょう。

肥料を与えた方がいい場合

小枝などが枯れてきてしまったり、枝葉の密度が低い場合は、化学肥料などを与えてあげた方がいい場合もあります。 定期的に与えたい場合は、2月、6月、9月などに遅効性肥料を少量与える程度が良いでしょう。 ただし肥料が効くと枝葉の伸びが良くなりますので、こまめな芽先摘みや剪定をしてあげてくださいね。

剪定

カイヅカイブキは成長が遅く、剪定の回数は少なくて済みますが、光の方向に向かって成長するため、生け垣などでお手入れを怠ると、枝が火炎状に伸び、道からはみ出したりと、かなり見苦しい姿になります。一年に一回は剪定などのお手入れをするのが良いでしょう。

剪定時期

カイズカイブキは強めに剪定しすぎると、先祖返りをおこして、針葉が出てくる原因になってしまいます。一度針葉が出てしまうと、戻らないことが多いので、適度な剪定、管理が必要です。 どうしても強めに剪定したい場合は、新芽が出てくる5月くらいにするのが良いでしょう。

増やし方

カエヅカイブキはさし木で増やすことができます。 3月から5月にカイヅカイブキの枝を先端から15cm前後に切り取り、枝の下半分を綺麗にして用土に挿します。そして根が出るまでは乾かさ無いように管理し、その後は日当たりの良い場所で苗を作っていきましょう

植え替え

カイヅカイブキの植え替え時期は、植え付け時期と同様、3月から4月、9月から10月頃が良いでしょう。根回しをする場合は、植え替えする1ヶ月から2ヶ月前に行います。 そして根から甲虫類などの害虫が、幹内部に侵入しやすいので、薬剤の散布をすると良いでしょう。 移植後は安定するまで添え木をすることもお忘れなく。


カイヅカイブキの葉の色が変わってしまった

茶色い変色

カイヅカイブキの葉の色が変わってしまった・・ それは紅葉ではありません。 残念ながらうまく活着せず、枯れてしまっている可能性があります。

水はけの悪い土地では根腐れを起こす可能性がある

水はけの悪い土地、排水性の悪い土では根腐れを起こしてしまうことがあります。 土中の水分量が多いようでしたら、大きめの穴を掘って土壌改良してから植えてください。 深植えになら無いよう、高めに植えてあげるのがポイントです。

暑い時期の植え替えなどは避けましょう

暑い時期の植え替えなどはお勧めできません。 冬の寒い時期が終わり、少し暖かくなったくらいがちょうどいい時期と言えるでしょう。

カイヅカイブキの特徴

カイヅカイブキの葉

カイヅカイブキの葉の形状は鱗片状です。成長に勢いのある枝には、三角状や針状の大きな葉がつくこともあります。 そして先ほども書きましたが強めの剪定をしたりすると、先祖返りを起こし針葉が出る場合があります。

母種イブキとの違い

母種であるイブキは、陽樹の頃針葉をつけます。成長してくるに従って、次第に鱗片状の葉になるというところが、カイヅカイブキとの違いです。

カイヅカイブキの品種・原種

原産地

カイヅカイブキは、母種であるイブキの園芸品種です。 母種であるイブキの原産地は日本や中国、その他にも台湾や香港にも生息しています。

分布域

母種イブキの分布地域は主に、本州、九州、四国などの太平洋岸の海岸岩場に生息しています。 長生きするものも多く、樹齢が1000年を超えるものもあるほどです。 カイヅカイブキは園芸品種ですので、全国どこにでも植えられ、公園樹、庭木、生け垣などに使われることが多いようです。


カイズカイブキは木材としても利用されている

加工されるカイヅカイブキの木材

カイヅカイブキは乾燥加工が容易で耐久性も良いことから、彫刻材や、鉛筆軸材として利用されることもあります。 園芸用だけでなく、木材としても利用されているのは驚きですね。

原木や無垢材を扱っている材木屋さんも

カイヅカイブキの原木や、無垢材を取り扱っている材木屋さんや製材所もあります。カイヅカイブキは木材として変わった模様のものも多く、飾り柱などにも使われることもあるようです。 もし材木屋さんや製材所に行く機会がありましたら、見てみるのも楽しそうですね。

カイヅカイブキの注意点

梨の大敵?

カイヅカイブキは、梨などに発生する赤星病という病気を媒介することで知られています。 赤星病はサビ病のの一種で、冬にカイヅカイブキの葉や枝に隠れています。そして春になると梨やボケに寄生し、それらを枯らしてしまうのです。 梨の木が近くにある場合、カイヅカイブキを植えるのは控えた方がよいでしょう。

条例で禁止されている地域も

赤星病を媒介することから、梨の産地では、カイヅカイブキなどのビャクシン類が植えられるのを条例で禁止している地域もあるほどです。 カイヅカイブキを植えたい場合は、植える地域の特色と条例などもしっかり確認してくださいね。

その他かかりやすい害虫

ハダニやカイガラムシは見つけ次第駆除しましょう

一般的な植物につきやすいハダニやカイガラムシのような害虫がつくことがあります。 そのような害虫を見つけたら、すぐに駆除してあげましょう。 こういった害虫は早めの対応が先決です。薬剤などを散布し、素早く駆除してあげてください。

まとめ

いかがでしたか。 カイヅカイブキの育て方と基本情報をまとめてみました。 カイヅカイブキは乾燥に強くとても丈夫ですので、初心者にも育てやすいかと思います。そしてちゃんと管理してあげれば、後の世代にも引き継ぐことができます。 条例や周りの環境にくれぐれも気をつけながら、ぜひ立派なカイヅカイブキに育てて、綺麗に剪定をし、綺麗な緑を楽しんでくださいね。