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カラスウリって食べれるの?基本情報と育て方まとめ【植物図鑑】

夏の日差しを遮り部屋の温度を抑えてくれるというエコな面もあるカラスウリ。そんなカラスウリは、「カラスぐらいしか食べない実」といわれています。でも、意外と食用としても利用できるのです。そんなカラスウリの基本情報や育て方、様々な活用方法についてご紹介しています。
更新: 2023年9月29日
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カラスウリとは

カラスウリは、林などで近隣の木に蔦を這わせ広がります。秋には、鮮やかな赤みがかかったオレンジ色の実をつけるのが特徴です。 果実は、赤く熟してしまうと苦みを伴うため食用には向きません。ただし、熟す前の青い実や葉は食用としても利用できます。

科名

ウリ科

学名

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Trichosanthes cucumeroides 学名に使われている「Trichosanthes(トリコサンセス)」は、ギリシャ語のに由来します。カラスウリの花びらの縁が細く分かれ糸状になっていることから「thrix(毛)」と「anthos(花)」を語源として名付けられました。

花名由来

和名の「カラスウリ」は、その実を「カラスがぐらいしか食べるものがいない」という意味から名付けられたといわれています。また、熟した果実には苦みがあり食用に向かないことから、「枯らす瓜」が転じて「カラスウリ」になったという説もあります。

カラスウリの花言葉・開花時期

花言葉:「よき便り」

カラスウリのおもな花言葉は、 ・よき便り ・誠実 ・男ぎらい などです。「誠実」や「よき便り」は、良い花言葉なので問題ありませんが、「男ぎらい」は時と場所を選びます。花束などを送る際に覚えておくと、相手に妙な勘繰りをされずに済むでしょう。

由来

「よき便り」という花言葉は、カラスウリの種子が昔の結び文に似ていることから来ています。 「男ぎらい」は、カラスウリの花が日が沈むころに純白の花を広げ日が昇る頃にしぼんでしまう姿からイメージされたようです。

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開花時期

カラスウリの開花時期は、夏の7月~8月です。「烏瓜の花」は、俳句でも夏の季語として用いられています。ちなみに、「烏瓜」は秋の季語です。 また、1日の内でカラスウリの花が咲くのは、とても短い時間です。

日没に咲き始めたかと思えば、朝にはもうしぼんでしまうのが特徴です。下手をすると、美しい花を見そびれてしまいます。


カラスウリの育て方・栽培方法

難易度

栽培難易度は、比較的優しい方だといえるでしょう。初心者でも安心して取り組めます。

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時期

種まきに向いている時期は、12月~5月頃です。苗の植え付け時期は、5月~6月頃が適期です。肥料をやるのは、花の生育が盛んになる7月~9月がおすすめです。

植え付け

カラスウリの植え付けは、5月~6月頃が良いでしょう。カラスウリは、つるを大きく広げていくので少し大きめの鉢やプランターで栽培することをおすすめします。利用する土は、市販の草花用培養土で充分です。

赤玉土7対腐葉土3程度の割合で混ぜ合わせた水はけのよいものを利用してもよいでしょう。 地植えの場合なら、日当たりがよく有機質の多い土質の場所に植え付けましょう。有機質の多い土は、通気性が良く土が硬くなりにくいので肥料を充分に吸収できます。

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種まき

カラスウリは、発芽率があまり良くないので少し多めに種をまいておきましょう。蒔く時期は、12月~5月と比較的長く蒔けます。実から採取した種子から果肉をしっかりと落とし水洗いしておきましょう。

育苗箱などに市販の種まき用培養土を入れ、種を蒔きます。この時、1区切りに入れる種の目安は1粒程度です。 種が蒔き終わったら、軽く土をかぶせ充分に水を与えてやります。

しばらくは、乾燥しないようにしっかりと水やりをしましょう。発芽後は、土が乾いたころに水やりをするだけで大丈夫です。

水やり

カラスウリへの水やりは、充分に与えることが大切です。カラスウリのようなツル性の植物の特性として、水分をすぐに吸収してしまいます。水分が不足すると、本体の生長が弱まり枯れてしまうことになるので気をつけましょう。

水やりは、鉢植えにせよ地植えにせよ乾燥させることの無いようしっかりと与えてやることが必要です。水が足りているかどうかの判断は、葉の状態でおこなえます。葉があまりにも小振りな状態や黄色く変色しているようなら、少し多めに水を与えてやりましょう。

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肥料

カラスウリは、花の開花時期である7月~9月にかけてとても成長します。そのため、できればその頃に肥料を与えてやるとよいでしょう。化成肥料なら2カ月に1度程度の割合で与えます。液体肥料なら半月に1回程度のペースで与えるのが目安です。

剪定

カラスウリは、繁殖力が旺盛なので窓やベランダ近くで緑のカーテンとして利用する以外は適度に選定してやるとよいでしょう。放っておくとツルが方々に伸びて絡まってしまいいます。伸びすぎたツルは、絡まる前に切っておきましょう。

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増やし方

カラスウリは、雌雄別株の植物です。そのためカラスウリを増やしたいのであれば、購入時に雄株と雌株の両方を買う必要があります。日よけ用に緑のカーテンとして育てたいのであれば、雄株を多めに買って葉を茂らせるとよいでしょう。

雌株は、翌年に蒔く種子用に1~2株ほど買っておけば充分です。

種から増やす場合は、カラスウリの実の中から果肉をとりぞのき綺麗に水洗いした種をとっておきます。1つの実からは、大体10粒程度の種を取ることが可能です。種は、陰干しして保存しておけば来年の種まき時期に蒔くことができます。

場所

カラスウリに適した育て場所は、日当たりのよいところです。カラスウリは、暑さに強く直射日光にも耐えうるだけの強さがあります。そのため、緑のカーテンとして最適です。

ベランダや大きな窓のある日当たりのよい場所で育てれば、夏の日差しを遮り室温を抑えるエコカーテンとして利用できるでしょう。

カラスウリの特徴

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カラスウリは、ツル性の多年草です。雌雄の株が別々なのが特徴です。ツルを近くのものに絡ませ大きく広がっていきます。多年草なので、1年植えると翌年も育ってくれるから手間のかからない植物です。 花は白色で、独特のフォルムが幻想的です。

花は、7~10cm程でレース状に広がっています。日暮れから明け方にかけて咲くのがカラスウリの特徴です。10月~11月頃には、玉子型で赤みの強いオレンジ色の実をつけます。熟す前の実は、緑色で縦じま模様をしています。

カラスウリの品種・原種

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カラスウリとよく似た種類に、「キカラスウリ」があります。キカラスウリは、カラスウリに比べその果実の色が黄色味を帯びています。生態や葉・花の形がカラスウリと似ていることから、良く混同される品種です。カラスウリと異なり、キカラスウリの果実は甘みがありそのまま食べることができます。

原産地

カラスウリの原産地は、日本と中国です。

分布域

カラスウリは、原産地の日本や中国だけでなく台湾などにも生息しています。日本では、東北地方の南部から九州・四国にかけ広範囲で生息しているのが特徴です。

カラスウリの食べ方いろいろ

熟した実には苦みがあり鳥でさえ見向きもしないのが、カラスウリの果実です。とはいえ、熟す前の果実やカラスウリの葉は、食用としても利用することができます。 おすすめの食べ方としては、葉を茹でて和え物にするか天ぷらです。

若い果実なら、茹でてからお吸い物やみそ汁の具に入れるとよいでしょう。塩漬けや粕漬けなどにも利用できます。

カラスウリでお部屋を涼しく

省エネ効果も期待できる緑のカーテン


カラスウリは、繁殖力が強く朝顔などと同じようにツルを伸ばして育ちます。その特性を活かして、日差しを遮る緑のカーテンとして活用することが可能です。葉も大きく緑のカーテンには最適だといえるでしょう。

カラスウリの緑のカーテンには、朝顔とはまた違った趣があります。いつもと違う雰囲気の緑のカーテンを演出するなら、カラスウリを試してみるのもいいでしょう。

緑のカーテンを作ろう

Photo byjeonsango

緑のカーテンを作るには、まずカラスウリのツルを這わせるネットが必要です。ホームセンターなどで売られているツルもの用ネットに支柱を指して、日陰を作りたい部分に設置します。

そのネットの近くにプランターなどに植え付けたカラスウリを置けば、ツルが自然と伸びて緑のカーテンを作ってくれます。 この時に注意しておくポイントは、伸びてきたツルをバランスよく誘引することです。

出来るだけ等間隔になるよう紐などでツルを結びつけるとよいでしょう。

生薬としてのカラスウリ

カラスウリは、膨らんだ根の部分の皮をむいた部分が生薬として使われます。その生薬は、栝楼根(カロコン)といわれ、発熱やのどの渇きなどに効くとさる成分です。生薬では、王瓜根(おうがこん)と呼ばれています。

カラスウリの果肉は、粘り気があるため直接肌に塗布してしもやけやひび割れなどの改善に利用できます。 この他にもカラスウリには、便秘の改善や利尿作用、お乳の出を良くする催乳作用などがあるといわれています。

カラスウリは金運アップのお守り

カラスウリの種は、よく見ると打出の小槌に似ています。そして、打ち出の小槌は金運の神様で知られる大黒様の必須アイテムです。また、大黒様そのものに似ているという説もあります。

そこからカラスウリの種をお財布に入れておくと、金運アップにつながるとされたようです。カラスウリの種は、知る人ぞ知る縁起物のお守りとしても利用されています。 カラスウリを植えた後に、残った種子を宝くじと一緒においておけば「よい便り」が聞けるかもしれません。

カラスウリのその他おすすめ情報

赤ちゃんのあせも予防に良く使われる天花粉の原料は、その昔カラスウリの根から加工されていました。 また、カラスウリの根には、多くのでんぷんが含まれています。

それを利用し餅を作ることで、食糧不足の折に代用食として活躍したといわています。 このようにカラスウリは、昔から日本人の生活にかかわってきた植物です。現在では、インテリア用として栽培されているものも多くあります。

まとめ

暑さや強い日差しにの耐性のあるカラスウリは、栽培場所を悩む必要がなくガーデニングを始めたばかりの人にも安心して育てられます。地植えにすれば、多年草だから毎年同じ場所で成長してくれます。

ベランダや大きな窓の近くで育てておけば、緑のカーテンとして夏場の室温を和らげてくれるでしょう。 日没から明け方までしか花を咲かせないカラスウリは、その白く妖艶で幻想的なフォルムが何とも言えない趣を感じさせます。

夜こっそりと月明かりの下でその姿を眺めてみるのも、またオツなものだといえるでしょう。