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アマドコロの育て方!特徴と花言葉もご紹介【植物図鑑】

アマドコロとは多年草といって、年中枯れる事がない育てやすい植物で茎は食用にもなります。 葉に白い覆輪(フチに白い線のある葉)が入った葉の部分はフラワーアレンジメントでも使われます。 アマドコロは食用としても使えて小さな花は観賞用にもなります。
2020年8月27日
Sora007
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アマドコロとは

アマドコロとは山野に咲く多年草といい一年を通して咲く白いすずらんに似た見た目の涼しい可憐な花です。山菜として食用にもなり観賞用としても育てられています。 アマドコロにそっくりな花で『ナルコユリ』があります、花も実も同じ色なので見た目だけでは違いがわからない場合があります。アマドコロとナルコユリの大きな違いが『茎の形と花のつき方』です。 アマドコロは茎が角ばっていて触ると引っかかる手触りなのが特徴です。 ナルコユリは丸い茎でツルツルとした手触りです。 花が1ヵ所から1~2個吊り下がって咲くのがアマドコロで、1ヵ所から3~8個花が吊り下がって咲くのがナルコユリです。

科目

ユリ科(キジカクシ科) アマドコロの科目を調べるとユリ科とキジカクシ科の2つが出てきます。大きな科として分類されているユリ科の植物は食用になったり観賞用になったりする種も多く、『ユリ科』という科目にそぐわなくなり細かく分類されました。 アマドコロはユリ科の中のキジカクシ科にあたります、家庭にもよく出てくる『アスパラガス』も同じキジカクシ科です。

学名

       Polygonatum   odoratum     var.   pluriflorum ギリシャ語で (ポリゴナツム) (オドラツム) (バライアティ) (プルリフロルム)        【多い節】  【香りのよい】  【変種】  【たくさんの花をもつ】    var.は『variety』の略語です。

花名由来

根茎(根茎とは、地中や地表をはうように伸びた根っ子に似た茎)の形が『(野老)トコロ』というヤマイモ科の植物に似ていてアマドコロは、茹でた根茎部分を食べると甘いことから『トコロ』と『甘い』を合わせて『アマドコロ』という名前になりました。

アマドコロの花言葉・開花時期

花言葉

『元気を出して』『心の痛みの分かる人』

由来

アマドコロは食用としても育てられていますが、漢方に使われることもあます。 漢方は疲れた体に効くものが多いですよね?もしかしたらその漢方の効果から『元気をだして』の花言葉が来たのかもしれません。 漢方は体を癒してくれる…つまりつらい所に効果を発揮してくれる、そう考えると『心の痛みの分かる人』という花言葉も合いますね。

開花時期

4月~6月

アマドコロの育て方・栽培方法

難易度

多年草のアマドコロは初心者でも手入れのしやすい植物です。 置く場所、植える場所さえきちんとしていれば難しい事は特にないので手間をかけず育てる事ができます。 初めてガーデニングをする方にも優しい植物です。

時期

アマドコロを植える時期は株分け(親株を分けて別の場所に植える事)をする場合芽が出る前の3月頃または10月~11月頃に植えるのがいいです。 ポット苗(軟らかいプラスチックの容器に入った苗)をする場合は季節関係なく一年中育てる事が出来ます。 5月頃になるとかわいい花が咲き、観賞するのにいい時期になります。

種まき

アマドコロを種を蒔いて育てようとすると発芽するまでに1年以上かかり、発芽させるまで種の管理も大変です。なので種ではなく苗を購入して育てるのが1番いいです。


育て方1.アマドコロの水やり

1-1庭植えと鉢植えで水のあげ方が違う

アマドコロは乾燥に強い植物なので、頻繁に水やりをしなくても大丈夫です、庭植えの場合はほとんど水やりをせずに雨水だけで十分です。 鉢植えで育てる場合は土が乾燥したら水溜りが出来ない程度にたっぷりとお水をあげてください。

1-2水をあげる時の注意点

鉢植えの場合は葉の伸びる春先は水が切れないようにあげてください。あげた水が日光で熱くなりやすく根腐れを起こす事もあるので涼しい時間帯にお水をあげるようにしてください。 夏場の暑い時期は日陰に移動させてからお水をあげるとよいです。

1-3冬場の管理方法

アマドコロは寒さにも強い植物です、霜対策の必要はありません、鉢植えなどで育てている場合は水やりを少なくしましょう。

育て方.2肥料のあげ方

2-1育てるのに適した肥料

庭植えの場合は苗を植える時に腐葉土(落ち葉や枝が腐敗したもの)を混ぜておくとほぼ肥料をあげる必要はないです。毎年芽が出る頃にアマドコロの株の周りに緩効性化成肥料(肥料の効果がゆっくりで長く続く肥料の事)を蒔くことで株も増えよく育ちます。 鉢植えの場合は水はけがよくなるように赤玉土4腐葉土2の配合で軽石を混ぜてあげた土で植えるのが無難です。

2-2置き肥

鉢植えの場合は置き肥(固形や粉末タイプの肥料)を月1回でしてあげるか月4回液体肥料を3月から6月、9月にあげてください。

剪定

アマドコロは特に剪定をする必要はありません。 剪定(せんてい)とは葉や枝を整えたりするお手入れ方法です。風通しをよくしてあげる事で見た目だけでなく、養分も効率よく行き渡らせる事もできよく育つようになります。

育て方.3増やし方

3-1増やす時期、やり方

アマドコロの増やし方は主に植え替え時期と同じです。芽が出る前の3月または葉の落ちる頃の10月頃に株分けをして増やしていきます。根茎が枝分かれして育つので分かれている場所から切りわけをします。

3-2植え方

植え方は根の伸びていく方向などを考えて、根茎を横にして土をかぶせてあげます。大き目の根茎もありますので、株分けをして植える時はなるべく小さめの根茎を選びましょう。

育て方.4植え替え

4-1庭植えと鉢植えの植え替え時期

アマドコロは庭植えの場合5年程植えっぱなしで大丈夫です。株が沢山なって混み合ってきたら株分けをしてあげます。 鉢植えの場合は2年に1回植え替えをしてあげましょう。

4-2植え替える時の鉢植えの大きさ

植木鉢の大きさは5~6号位が適しています。

病気・害虫

基本的に病気になりにくく害虫もつきにくい植物ですが、かならずしも無害ではありません。 アマドコロがかかると思われる病気、害虫その対処法などを記載していきます。

アマドコロの病気


アマドコロは葉の部分に斑点の付く病気で『褐色斑点病(かっしょくはんてんびょう)』というのもにかかる場合があります。 初期症状が葉に赤いっぽい色の斑点がでてきます、症状が進行していくとだ段々と斑点の外側が灰色で内側が薄い褐色になります。 最終的には斑点が黒く大きくなっていきます。そうすると葉が黄色くなり枯れていきます。

害虫

アマドコロの茎の部分に『コウモリガの幼虫』が入り込む場合があります、茎の部分に糞で袋状になったものが付いていた場合は茎の中にコウモリガの幼虫が入り込んでいる可能性があります、見つけ次第切り取って排除しましょう。

病気にならないために

褐色斑点病にならないためにする事、それは適度な日光をあてる、水がたまらないようにする。 これで病気になる確率が下がります。

場所

アマドコロは庭植えも鉢植えも直射日光を避けて半日陰に置いてあげましょう。 半日陰とは1日で数時間日が当たる場所のことです、半日陰でも花は咲きます、ただし西日に当たらないように気をつけましょう。

寄せ植え

寄せ植えとは同じ植木鉢に複数の植物を植える事です。庭植えの場合は株と近い場所に植えます。 アマドコロの葉はフラワーアレンジメントにも使われる事もあり、色々な花と組み合わせが合いそうです。

アマドコロの特徴

アマドコロは食用にも観賞用にもなり、初心者でもとても育てやすい多年草の植物です、元々は山野で自生していた植物で、斜上して茎が生え高さはおよそ30cm~80cm程になります。 葉っぱの形が長い楕円形で長さが10cm程で少し堅くて厚みがあります。 冬になると地上部が枯れ休眠状態になります。 アマドコロの根茎を乾燥させた『玉竹(ぎょくちく)』と呼ばれる生薬として漢方にも使われています。 和製名は『甘野老』生薬名『萎蕤(いずい)』・『玉竹(ぎょくちく)』

アマドコロの品種

アマドコロは園芸品種です。 様々な品種があり『白覆輪』『萱場錦』『白縞斑』があります。 白覆輪(しろふくりん)はよくフラワーアレンジメントなどに使われる葉のフチが細く白色になっている葉の事。 萱場錦(かやばにしき)は葉のフチに大きく白い線が付いている葉の事 白縞斑(しろしまふ)は葉っぱ全体に白い縞が入っている葉の事

原産地

アマドコロの原産地はヨーロッパ・日本・中国・朝鮮半島です。

分布域

日本での分布地は北海道・本州・四国・九州で山地や山林に生えています。

アマドコロの選び方

アマドコロの収穫

アマドコロの若芽は葉が開くと苦味が増します、なので葉が開く前のまるく閉じている時期に収穫しましょう。 根元はみずみずしく白いものを選びます。 干からびていたり黄色くなったものは古くなってしまっているので避けましょう。

アマドコロの保存方法

アマドコロは収穫したら袋にいれ立てた状態で冷蔵庫で保存します。 痛みやすいので早めに食べるのをおすすめします、冷凍保存をしてしまうと風味や食感が落ちてしまいます、風味、食感を楽しむならば冷凍保存しないで食べるのがよいです。

アマドコロの実は食べれない

アマドコロは花も付けますがもちろん実もなります、アマドコロの実は有毒性があるので食べれません。 実の特徴として色は黒でブルーベリーに少し似ています。

アマドコロのオススメ料理3品

調理をすると甘くて美味しいアマドコロ、そのオススメ料理と下処理方法をご紹介します。


アマドコロの下処理方法

調理をする前にまずアマドコロの下処理をしましょう、きちんと下処理する事でより美味しい料理に仕上がります。

アマドコロは根茎(茎の部分)と新芽の部分を食用にします、少しアクがあるのでアク抜きをします。 おなべにたっぷりのお水を入れ沸騰させます、その際お塩はいれなくても大丈夫です、茹ですぎるとアマドコロの食感がなくなってしまうので1分程サッと茹でましょう、そしたらすぐに冷水にいれます。 茹でたアマドコロを味見して苦味があるよでしたら、しばらく水にさらしておきましょう。

アマドコロのおひたし

アマドコロの特徴でもある甘味のある茎の部分とシャキシャキとした食感を最も楽しむことが出来るのはおひたしです。

アマドコロの天ぷら

アマドコロを食べやすい大きさに切って天ぷらに!アマドコロの甘味を生かした天ぷらです。

アマドコロは漢方としても使われる

アマドコロは美容、美肌、滋養、強精の効果があると言われています。 お茶や薬酒としても使われています。

アマドコロ酒の作り方

薬用酒としても使われるアマドコロお店にも売っていますが、自宅で作ることも可能です。

薬用部位と採集時期 地下茎。秋~冬。 調整法 枯れ茎を除き、水洗いしてひげ根をむしり、天日乾燥する。太い根は、乾燥しやすいように、縦割りにして天日で乾燥させるか、また蒸気を通してから乾燥させる。 萎ずいを焼酎に漬けて薬用酒とし、服用すれば血色をよくする。また軽度の強心昇圧作用、副腎皮質ホルモン様作用。血糖降下作用、腸を潤し便通を整える作用もある。 薬酒の作り方 根茎20~30gとグラニュー糖100グラムを、ホワイトリカー1.8リットルに漬け、3ヶ月位熟成させ、布でこし、1回20mlを飲用する。 使用上の注意(副作用、相互作用など)  適切に使用する場合、安全に摂取することが出きる。

アマドコロの生薬名は『萎ずい(いずい)』といいます。

アマドコロ茶

アマドコロ茶は甘味があり香ばしいかおりが特徴の飲みやすいお茶です、韓国語でトングレ茶やドゥングレ茶とも言われています。

まとめ

アマドコロは季節関係なく育てる事ができ、手間もかからないので初心者にもおすすめの植物です。 食用としても観賞用としても楽しめます。