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【ビミニツイストの結び方】ダブルラインで強度が高い結び方はこれだ!

「ビミニツイスト」は、ダブルラインを用いるラインシステムを構築するうえで必要な結び方の中で、最もポピュラーなものです。ここでは、ビミニツイストの結び方9手順や、ビミニツイスト以外の、ダブルラインを作るための各種結び方について解説していきます。
更新: 2023年4月28日
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目次

ラインシステムは時代と共に変化してきた

PEラインの登場でダブルラインの必要性が生じた

1990年代後半に登場した「PEライン」は、低伸縮性や直線強度の高さが注目を集めました。 PEラインは、他のラインよりも高価で、ショックリーダーを結び付けるラインシステムが必要ではあったものの、それまでの定番だった「ナイロンライン」と比較して、ルアーの操作性や飛距離が飛躍的に向上するため、アングラーの間で急速に普及しました。

ところが、当時のPEラインは、部位ごとの強度の均一性が不安定なものが多く、強い力が加わると、メインラインとショックリーダーとの結び目が破断してしまうことが度々ありました。

そのため、「ビミニツイスト」などの結び方で、メインラインの先端部に「ダブルライン」と呼ばれる輪を作り、ダブルラインの2本のラインをまとめてショックリーダーを結び付けることによって、ブレイクポイントとなる結び目の強度を高めるラインシステムが不可欠だったのです。

PEラインの品質向上で影を潜めた

ダブルラインを使用したラインシステムは、当時のPEラインの弱点に適応したものでしたが、ルアーのキャスト時には、ダブルライン部をロッドのガイドリング内に巻き込まなければならず、ライントラブルが発生しやすい問題を抱えていました。

やがて2000年代に入り、手頃な価格であっても、部位ごとの強度の均一性が安定している高品質なPEラインが入手できるようになります。

その結果、「FGノット」や「PRノット」に代表される、ショックリーダーにメインラインを幾重にも編み込むことで、結び目に強い力が加わった際に、編み込んだ部分の摩擦抵抗力で結び目のすっぽ抜けを防止する「摩擦系ノット」が考案されました。

摩擦系ノットは、基本的に結び目が1つしか無く、且つ結び目の大きさも小さいため、ダブルラインの存在は瞬く間に影を潜めてしまいました。

使い方次第では効果的なラインシステム

ダブルラインを使用する複雑なラインシステムも、使い方次第では効果的です。 というのも、メインラインを2重にしてショックリーダーを結び付けるため、ライン同士の摩擦抵抗力が効果的に発生するメリットや、ショックリーダーとメインラインとの太さの差異が小さくなることで、結束強度の低下を抑制することができるメリットなどを享受することができます。

そのため、ショックリーダーとメインラインとの太さの差異が大きくなりやすい「スーパーゲーム (大物狙い)」においては、現在でもダブルラインを使ったラインシステムが第一線で活躍しています。

ビミニツイストの結び方・9つの手順を解説

ビミニツイストの結び方には、かなりのコツがいるため、手早く結べるようになるためには、相当の練習量が必要でしょう。 特に釣り初心者の場合は、ほかの様々な結び方に熟練してから、ビミニツイストに挑戦することをおすすめします。 ここでは、ビミニツイストの結び方9手順を解説していきます。

1.この記事で取り上げるビミニツイストの結び方は、ロッドにリールをセットし、メインラインをロッドのすべてのガイドリングに通したうえでのものです。 2.この記事で取り上げるビミニツイストの結び方は、右利きの方が結ぶ場合のものですので、左利きの方は、逆の要領での結び方となります。

ビミニツイストの結び方手順 <1>

メインラインを手に取り、右手に引っ掛けて輪を作ります。 輪の大きさは60cm程度 (30cm付近で折り返す)にしておくと、今後の作業がしやすくなるでしょう。


ビミニツイストの結び方手順 <2>

2本のメインラインの交差部を左手でしっかりと押さえ、輪を引っ掛けた右手を、手前に向かって30回転程度回し、ヨリを作ります。 輪の部分にしっかりとテンションを掛けながら行わないと、結び目の形が崩れ、結び目の強度低下を招く可能性があります。

ビミニツイストの結び方手順 <3>

2本のメインラインの交差部を左手でしっかりと押さえたまま、輪をリールのハンドルに引っ掛け、リールのハンドルを回転させて、ライン全体にテンションが掛かるように調整します。

ティップが大きく曲がるほど強いテンションを掛けると、ティップが折れてしまうことがあるため、ほんの少しだけティップが曲がる状態が理想的です。

ビミニツイストの結び方手順 <4>

メインラインの先端部を左でしっかりと持ち、メインラインの先端部を引っ張りながら、輪の中に人差し指と中指を広げて入れ、ヨリを詰めていきます。 ヨった部分の密度が、結び目の強度を大きく左右することを頭に入れておきましょう。

ビミニツイストの結び方手順 <5>

メインラインの先端部を、すでにヨリが出来ている部分の上に重ねて巻き付けていきます。 メインラインの先端部を引っ張る力を少しだけ緩めながら、輪の中に入れた右手の2本の指を、ヨリの部分に近づけていくと、ラインがヨレていく力によって、自然にメインラインの先端部がヨリの上に巻き付いていきます。

ビミニツイストの結び方手順 <6>

ヨリが隠れるまで、メインラインの先端部を巻き付けたら、テンションを緩めないように注意しながら、メインラインの先端部を歯でくわえ、ヨリの部分を左手でしっかりと押さえ付けます。

この時、少しでもライン全体に掛かるテンションが弱まると、結び目の形が崩れてしまう可能性があるため、細心の注意が必要です。

ビミニツイストの結び方手順 <7>


輪の中の1本のメインラインに、メインラインの先端部を5回程度ハーフヒッチし、ヨった部分と巻き付けた部分を固定します。 ハーフヒッチの結び目は、必ず右方向に増えていくようにします。

ビミニツイストの結び方手順 <8>

輪の2本のメインラインをまとめて、ラインの先端部でエンドノットを行います。 エンドノットを締め込む際は、結び目を唾液で湿らせ、摩擦熱の発生を抑えるようにしましょう。

ビミニツイストの結び方手順 <9>

余ったメインラインの先端部を、5mm程度残して切れば、ビミニツイストは完了です。 以後は、日本を代表するフィッシングプロ ―「村越 正海」氏が考案した「セイカイノット」などで、ダブルライン部にショックリーダーを結び付けます。

ダブルラインを作るその他の結び方

ダブルラインを作るために用いられる結び方は、ビミニツイスト以外にも様々なものがあります。 ビミニツイストは、使用するメインラインやショックリーダーの太さを問わず、安定した強度を得られるの一方、結ぶのに時間と手間が掛かるのが難点です。

ここでは、ビミニツイストよりも素早く結ぶことができ、且つ強度も申し分無い3つの結び方についてご紹介します。

他の結び方1【スパイダーヒッチ】

※ 下の動画では、スパイダーヒッチの結び方の実演をしています。

欧米のゲームフィッシングではポピュラーな結び方で、ビミニツイストよりも大幅に早く結ぶことができます。 1号以下の細いPEラインでの強度悪化は否めませんが、前述した通り、細いPEラインでのダブルラインの使用はそもそも想定されておらず、問題にはならないでしょう。

他の結び方2【キングノット】


※ 下の動画では、キングノットのメインライン側の結び方の実演をしています。

※ 下の動画では、キングノットのショックリーダー側の結び方の実演をしています。

日本におけるルアーフィッシングの第一人者 ―「村田 基」氏が考案した結び方です。 前述したビミニツイストやスパイダーヒッチと違い、ショックリーダー側の結び方にも工夫が必要です。 一見すると複雑に見えるものの、慣れれば容易に結ぶことができますが、1号以下の細いPEラインには向かない結び方です。

他の結び方3【柏木ノット】

※ 下の動画では、柏木ノットの結び方の実演をしています。

ショアヒラメフィッシングの火付け役 ―「柏木 晃」氏が考案した結び方です。

前述したキングノット同様、ショックリーダー側の結び方も特殊ですが、1号以下の細いPEラインを用いる場合でも強度がほとんど低下しないため、一般的なショアゲームにおいて、何らかの理由でダブルラインを使う必要が生じた場合には、この結び方をおすすめします。

ビミニツイストは覚えておいて損はない

いかがでしたか。 ダブルラインを使用するラインシステムは、一般的なショアゲームではほとんど見掛けることが無くなっているものの、青物を相手にする磯からのジギングや、オフショアゲームなどの大物を相手にする場面では、確かな利点があります。

スーパーゲームにチャレンジするにあたって、ビミニツイストをはじめとするダブルラインの作り方を覚えておくことは、決して損ではありません。