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「軽アイゼン」とは?初心者のための軽アイゼンの基本ガイド!

軽アイゼンは、4本または6本の爪があるアイゼンのことをいいます。冬の低山、初冬や残雪期の山、雪渓などで使い、登山の幅を広げるために必須の道具です。軽アイゼンについて、使い方、種類と選び方、装着方法、歩き方について説明し、おすすめアイゼン4選を紹介します。
2020年8月27日
anntena
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軽アイゼンはどんな登山道具?

アイゼンの役割

アイゼンは、雪山において積雪した斜面や、凍った斜面を歩行する際、滑らないようにするために、靴底へ装着する登山道具です。アイゼンには、金属の爪がついており、これが滑り止めの効果を発揮します。アイゼンの爪の本数は、4本から12本のものまであります。

軽アイゼンとは?

アイゼンは爪の数が4本から12本のものまでありますが、特に、4本または6本爪アイゼンのことを、軽アイゼンといいます。なぜ軽アイゼンかというと、爪の数が少ないために、アイゼン自体の重量が軽いからです。 爪の数は多いほうが、雪面に対してたくさんの爪で支えることができるので、滑り止めとしての効果が高くなります。そのため、より本格的な雪山を登るには、爪の数がたくさんあるアイゼンを使います。 爪の数が少ない軽アイゼンは、主に、冬の低山など、傾斜が緩く、雪があまり積もらない山で使います。

軽アイゼンの種類

爪の本数と装着方式によって、軽アイゼンには、いくつか種類があります。 それぞれどのような種類があり、どのような違いがあるのか、以下に説明します。

軽アイゼンの爪の本数による種類と違い

軽アイゼンには、6本または4本の爪を持ったアイゼンの2種類あります。 ■6本爪アイゼン 6本爪アイゼンは、積雪した急斜面に対して爪を効かせるのは難しいですが、比較的緩やかな雪の斜面では、安定して歩行することができます。 6本という爪の本数は程よい安定感があり、幅広い山に対応します。その安定感から、初心者へおすすめのアイゼンです。

6本爪アイゼンです。

裏から見た6本爪アイゼンです。

■4本爪アイゼン 4本爪アイゼンは、靴底に対して爪の部分の占める割合が小さいので、6本爪よりもやや安定度は落ちます。雪面に対して、しっかり爪が刺さるよう、コントロールが必要になるため、やや上級者向きともいえます。 ただ、4本爪アイゼンの良いところは、6本爪と違い、価格が安くて重量が軽いことです。そのため、もしもの時の予備的な装備として、ザックにしのばせておくと、安心して冬の山を登れるでしょう。

軽アイゼンの装着方式による種類と違い

ベルト方式とラチェット方式の2種類の装着方式があります。 ■ベルト方式 ベルト方式は、靴全体へ、アイゼンについている紐をはわせて、アイゼンを締め付けます。紐の引き回しは細かい作業なので、寒い冬山で手袋したままだと作業しにくいのが難点です。 ただ、ベルト方式は構造がシンプルなので、どんな靴にも合わせられるし、耐久性があって長く使うことができるでしょう。

■ラチェット方式 ラチェット方式は、ベルト方式よりも簡単にアイゼンを取り付けることができます。メーカーによりますが、ベルトをレバーに通し、引っ張るだけで装着できるという簡単さです。 ただし、ラチェットは劣化して壊れやすいのが難点です。壊れると、アイゼンが装着できなくなってしまうこともあり得るので、登山に出掛ける前に、状態確認をしっかり行いましょう。

軽アイゼンを使うべき山の標高、時期、ルートは?

冬の低山(1,000m以下)

冬の低山(標高1,000m以下)は、寒い日が続くと雪が積もり、そうでもないと、あまり雪は積もりません。日によって、雪が多かったり少なかったり、行ってみないと雪があるか分かりません。 こういう時に、重量が軽くて携行しやすい、軽アイゼンが役立ちます。雪があれば装着すればいいし、なければ使いません。


初冬および残雪期の1,000mから1,500m級の山

1,000mから1,500mの山は、晩秋に初雪が降り、春には残雪があります。冬の低山と同様に、行ってみないと雪があるか分からないことが多いです。そのため、このような山を登る際は、軽アイゼンを持って行くと安心でしょう。

夏の雪渓

標高が高く雪が深い山では、夏でも谷間に雪が融けないで残り、雪渓となります。雪渓は、普通の登山靴で歩くと滑りやすく、アイゼンが必要になります。それほど傾斜がきつくないルートが多く、ほとんどの場合、軽アイゼンで対応できます。

軽アイゼンの使い方

雪が積もった斜面のルートが出てきて、普通の登山靴だと滑って歩きにくいと感じた時に、軽アイゼンを装着します。登山中ずっと軽アイゼンを履いたまま歩くわけではなく、できるだけ、アイゼンが必要と判断される場所だけで使用するようにします。 雪がない場所でアイゼンを履いたまま歩行し続けると、爪がすり減ってしまったり、アイゼンを劣化させてしまいます。また、木や石に引っ掛かって転倒してしまう恐れもあります。

雪のないところをアイゼン付けたまま歩くと早く劣化します。

できるだけアイゼンを長持ちさせるために、何度も着けたり脱いだりするのは大変ですが、必要なルートだけアイゼンを装着するよう心がけましょう。また、できるだけ装着しやすいアイゼンを選ぶと、脱着の面倒さを軽減でき、より快適に冬の山を歩行できるでしょう。

軽アイゼンと、8本~12本爪アイゼンとの違い

軽アイゼンは、先に示したように、冬の低山、初冬や残雪の山、雪渓で使います。 それに対して、爪の数が8本から12本爪のアイゼンは、軽アイゼンと違い、厳しい傾斜の雪面を歩行する場合や、岩場と雪が入り混じった縦走路などで使います。 どの山で、軽アイゼンを使うのか、8~12本爪アイゼンを使うのか、迷うことがあるかもしれませんが、先に示した、”軽アイゼンは使う必要がある標高、時期、ルートは?”などの情報を参考に、使い分けのイメージができるようにしておきましょう。

軽アイゼンの選び方

爪の本数と装着方式によって、軽アイゼンはいくつか違いがあります。それぞれの違いを理解したうえで軽アイゼンを選びましょう。

4本爪か?6本爪か?

軽アイゼンの爪の本数は、4本または6本です。 6本爪の方は本数が多いため、雪山で安定して歩行できますが、重量がやや重くなってしまいます。 一方で、4本爪は本数が少ないため、安定度は6本爪ほど高くないですが、重量が軽いため、手軽に持ち運べます。 初心者の方は、安定した歩行ができることが望ましいため、6本爪のアイゼンを最初に用意することをおすすめします。


4本爪の方は、少ない爪をうまく雪面に対してコントロールする必要があるし、傾斜が少しでもきついと簡単に滑ってしまうでしょう。 低山の中でも傾斜が緩い山しか登らないという方や、アイゼンの持ち運び重量を軽くしたいという方におすすめです。

ベルト方式か?ラチェット方式か?

アイゼンの登山靴への装着方式として、ベルト方式とラチェット方式があることを先に紹介しました。 ベルト方式は、登山靴に紐を取り付ける作業が少し手間ですが、どんな靴にも対応しているし、耐久性があります。また、収納もコンパクトにできます。そのため、雪がある山にたくさん登りたいという方におすすめしたいです。

ベルト方式はコンパクトに収納可能です。

ラチェット方式の場合は、アイゼンの脱着がとても簡単に行うことができます。冬の低山では雪がある場所とない場所があるので、アイゼンを頻繁に脱着する可能性があります。そんなときに、装着が簡単なラチェット方式は大活躍するでしょう。アイゼンを楽に脱着したい方におすすめです。 ただ、ラチェット方式は、ベルトやラチェットが劣化しやすいので、よく確認しながら使うようにしましょう。

軽アイゼンの価格

軽アイゼンは、以下のような価格帯となっています(2017年9月現在)。 ・4本爪アイゼンの価格帯 3,000円~4,000円 ・6本爪アイゼンの価格帯 4,000円~7,000円 6本爪の方が一回り価格が高いです。傾斜が少しきつい低山やいずれ本格的な雪山を目指したい方は、価格が高くても6本爪アイゼンを用意することをおすすめします。 傾斜が緩い低山や平地でアイゼンを使いたい方は、価格が安い4本爪アイゼンで問題ないでしょう。

軽アイゼンの装着方法

軽アイゼンの装着方法は、ベルト方式とラチェット方式によって異なります。それぞれの装着方法を以下に説明します。

ベルト方式アイゼンの装着方法

ベルト方式アイゼンを登山靴に装着するには、アイゼンの紐を引き回して、靴を締め付けます。紐の引き回し方は、それぞれのアイゼンの構造によって異なってくるので、必ず付属の説明書で確認しましょう。また、登山へ行く前に、装着練習もしておきましょう。 以下に、ベルト方式アイゼンを装着する方法を解説する動画を示します。

ラチェット方式アイゼンの装着方法

ラチェット方式アイゼンは、ベルト方式よりも簡単に登山靴へ装着できます。アイゼンのベルトをレバーに通して、ベルトを引っ張るなどするだけです。登山中にアイゼンを靴へ取り付ける作業は、面倒に感じてしまうものですが、ラチェット方式だと簡単に行えるのがいいところです。手袋をした状態でも作業しやすいでしょう。 以下に、ラチェット方式アイゼンを装着する方法を解説する動画を示します。

軽アイゼン装着時の歩行方法

軽アイゼンを装着した状態での歩き方は、登りでも下りでも、フラットフッティングを心がけましょう。 フラットフッティングとは、登山靴を雪の斜面に対して垂直に踏み込むことを言います。斜面の向きに合わせて、足も斜めに傾けます。こうすることで、すべてのアイゼンの爪をしっかり雪面に刺すことができ、安定した歩行が行えるようになります。

雪面に対して垂直に踏み込まないと、爪がすべて刺さらないため不安定になり、滑りやすくなるでしょう。 アイゼンを装着して歩く際は、フラットフッティングによる歩行を意識しましょう。


おすすめ軽アイゼン 4選

軽アイゼンはいくつか種類があることを説明しました。以下に、それぞれの種類別に、おすすめしたいアイゼンを4選にして紹介します。

1.ベルト方式4本爪アイゼン

マウンテンダックス|4本爪アイゼン HG-121

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ベルト方式ですが、装着が非常に簡単と評判の4本爪アイゼンです。フロントベルトを締めるだけで簡単に装着でき、外れにくい構造のアイゼンです。重量も軽く、初心者の方に是非おすすめしたい製品です。

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2.ラチェット方式4本爪アイゼン

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重量が軽い4本爪アイゼンです。ラチェット方式により、簡単に脱着ができます。雪がまばらで、アイゼンを何度も付けたり外したりするような登山ルートで使うとよいでしょう。

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3.ベルト方式6本爪アイゼン

マウンテンダックス|6本爪アイゼン HG-120

出典:Amazon
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ベルト方式6本爪アイゼンです。ワイヤーに紐を通してアイゼンを固定するため、装着が簡単です。爪もしっかりした作りになっており、雪面をしっかりとらえることができます。初心者の方に是非おすすめしたい6本爪アイゼンです。

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4.ラチェット方式6本爪アイゼン

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ラチェット方式のため、脱着が非常に簡単な6本爪アイゼンです。ラチェットに雪が詰まったり、岩に引っかかったりするのを防止する構造となっており、高い安全性を確保しています。

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まとめ

雪山で使う軽アイゼンについて、使い方、種類と選び方、装着方法、歩き方について説明し、おすすめアイゼン4選を紹介しました。 冬の低山や、初冬や残雪期の山は、雪があるかは行ってみないと分かりません。そのようなとき、軽アイゼンを携行しておくと、雪があったとしても、落ち着いて滑らずに通過することができます。 登山の幅を広げるため、雪がある山でも安全に登山が楽しめるよう、軽アイゼンは是非とも持っておきたい登山道具です。