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ラベンダーの種類紹介!品種の見分け方と特徴を写真付きでご紹介

小さなつぼみひとつでも、素晴らしい香りのラベンダー、写真からも香りが漂ってきそうです。濃い紫色や、薄い紫色、白やピンクの花もあり、香りも少し違い、品種の見分け方も必要です。色や香りで選びたいものですが、梅雨の時期や夏の暑さに弱いが冬には強いもの、夏に強いが冬に弱い改良種など、育て方も様々な名前の品種があります。日本で開発された品種もあり、お住まいの気候で育てやすいという特徴も考えて選びましょう。
2020年8月27日
angel22
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ラベンダーの種類は主に5つの系統と品種に分けられます

ラベンダーの種類・系統は、花穂と葉っぱで見分けます。

ラベンダーは、地中海沿岸、インド、カナリア諸島、北アフリカ、中東などを原産地とする、しそ科ラヴァンドラ属の低木です。主に花というか、つぼみに素晴らしい香りと効用があり、香水やポプリなど色々な用途に使いますが、葉っぱにも香りがあり、効用もあります。古代エジプト、古代ローマの頃から使われていましたが、ヨーロッパで本格的な栽培が行われれるようになったのはなんと1930年代からで、それまでは野生のラベンダーを摘んで利用していたということです。 以後、ヨーロッパでは盛んに品種改良がおこなわれたことと、もともと野生種なので交雑しやすいこともあり、品種の数がとても多いです。それに、同じ品種でも別の名前がいくつもあったりとややこしく、本格的に品種について語ると植物学的になります。ここではそこまで詳しくなく、かつわかりやすい品種の写真、その特徴、見分け方、育て方についても解説して、お住まいの地域で育てやすい品種を選んでいただけるようにしてみたいと思います。 園芸店やホームセンターで売っている品種もありますが、ラベンダーの品種にこだわるならば、ハーブ専門店から取り寄せることをおすすめします。

ラベンダーの種類その①アングスティフォリア系ラベンダー

アングスティフォリア系ラベンダーの種類・特徴

イングリッシュ・ラベンダー、コモン・ラベンダー、トゥルー・ラベンダー、真性ラベンダーという名前でも知られているのが、このアングスティフォリア系のラベンダーです。北海道富良野のラベンダー畑で有名な濃い紫のラベンダーは、この系統で、誰もが憧れる、写真映えもするラベンダーだと思います。香りが強く暑さに弱いので、育て方にも注意が必要です。 地中海沿岸の海抜1000m以上の高地が原生地です。見分け方の特徴は、花穂の先のほうに、小さな濃い紫色のつぼみがまとまってついていて、香りもとても良いです。花が上の方にまとまっていることと、花茎を曲げて乾燥させてもしっかりしているので、ラベンダー・スティックスがとても作りやすいです。 コモン・ラベンダー・トゥルー・ラベンダー・イングリッシュ・ラベンダー、ロイヤル・パープル、ヒッドコート、オカムラサキ、濃紫3号、レディーアン・ラベンダー、ヨウテイ、ハナモイワ、マンステッド、ブルークッション、フォルゲイトなどがこの系統で、北海道のような梅雨のない地域では育てやすい品種です。

アングスティフォリア系ラベンダー主な品種のご紹介

オカムラサキ 北海道で多く栽培されているコモン・ラベンダーの選抜品種です。株がコンパクトにまとまり、花は濃い紫色で、香りが良く早咲きです。 ヒッドコート アングスティフォリア系の代表的な品種で濃紫色なつぼみが上の方にまとまっていて、とても可愛いラベンダーです。 草丈は40〜50cmで、乾燥後も香りやつぼみの色もしっかりしているので、ポプリやリース、押し花など、クラフトに向いています。 マンステッド ラベンダー・マンステッドはイギリスの著名な園芸家ガートルード・ジェイクルが1916年に作出した早咲きのラベンダーで、草丈は30〜40cmです

ラベンダーの種類その②ラバンディン系ラベンダー

ラバンディン系ラベンダーの種類・特徴

イングリッシュ・ラベンダー系のアングスティフォリアと、ラティフォリア(スパイクラベンダー)の交配種で大型の株になります。イングリッシュ系に比べると暑さに強く丈夫で育て方も容易になります。見分け方の特徴は、花穂は長いが、地味なグレーがかった薄紫のつぼみが上の方に少なめにあり、乾燥させるとちょっと花茎がしなっとします。高温多湿な気候でもわりと育てやすいです。 上の方の写真の名前はラベンダーグロッソです。 ラベンダーグロッソ、ラベンダーシール、ラベンダースーパー、ラベンダープロヴァンス、インペリアンジャム、アラビアンナイト、アロマティコ、インプレスパープル、スーパーセリビアンブルーなどの品種がこの系統です。


ラバンディン系ラベンダー主な品種のご紹介

ラベンダーグロッソ 大きくなるのでグロッソという名前かと思いましたが、南フランスのグロッソ氏によって1972年に作出された交配種だそうです。花色はグレーがかった青紫で、花茎が長いのが特徴です。高温多湿や病気にも強く丈夫なので、初心者の方にも育てやすい品種です。3年くらいで直径60〜80cmの横広がりに育ちますので、地植えの花壇では、定植するときには株間を1mくらいあけましょう。 スーパー・セビリアンブルー 日本の企業が日本の気候に合うように改良した品種のラベンダーです。耐暑性、耐寒性、耐病性がある、丈夫で育てやすい大型の品種です。 アルバ アルバはラテン語で白、名前の通り白い花のラベンダーです。草丈は70cm〜80cmの大株に育ちます。下の写真がアルバです。

ラベンターの種類その③ストエカス系ラベンダー

ストエカス系ラベンダーの種類・特徴

ストエカス系ラベンダーは、フレンチ・ラベンダー、スパニッシュ・ラベンダーとも言います。 原産地はカナリア諸島、スペイン、アフリカ北部などで、見分け方の特徴は、太めの花穂の先端に、かわいいウサギの耳のような形の苞葉が2つ飛び出ているのが目印です。早咲きでちょっと甘い香りのするラベンダーです。開花時期が長くて、次々と花を咲かせてくれます。 花や苞葉の色は様々です。高温多湿に強く育てやすい品種で、暖かい地方でも元気に育ちます。 アボンビュー、コンパクタ、わたぼうし、キューレッド、花うさぎがこの系統です。写真は花うさぎです。

ストエカス系ラベンダー主な品種のご紹介

フレンチ・ラベンダー ストエカス系ラベンダーは、園芸店などではフレンチ・ラベンダーという名前で売っているものが多いです。 花は早咲きで他のラベンダーよりも暑さに強い品種なので、日本での栽培に向いていて育てやすいです。アングスティフォリア系やラバンディン系に較べると香りが弱く、特徴的な花は観賞用に良いと思います。

ラベンダーの種類その④デンタータ系ラベンダー

デンタータ系ラベンダーの種類・特徴

デンタータとはラテン語で歯のようなという意味、見分け方は、葉っぱがギザギザで切れ込みが入っているのが特徴です。 原産地はカナリア諸島やスペイン東部などで、別名をフリンジド・ラベンダー、キレハ・ラベンダー、フレンチ・ラベンダーなどという名前で売っていたりします。四季咲きで育てやすい品種で、4月~6月頃と11月~12月頃の年2回開花します。

デンタータ系ラベンダー主な品種のご紹介


スーパー・サファイヤブルー  スーパー・セビリアンブルーと同じく、日本の企業が日本の気候に合うように改良した品種で、耐寒性・耐暑性ともに優れています。四季咲きで濃い青紫色の花を咲かせます。日本中のどの地方でも育てやすいです。

ラベンダーの種類その⑤プテロストエカス系ラベンダー

プテロストエカス系ラベンダーの種類・特徴

原産地はカナリア諸島や北アフリカ、南西ヨーロッパ地方です。見分け方の特徴は、葉にシダのような切れ込みがあることで、レース・ラベンダーという名前でも呼ばれている品種です。観賞用のラベンダーで、四季咲きですが、ラベンダーの香りはありません。ピナータ、ムルティフィダがこの系統です。

プテロストエカス系ラベンダー主な品種のご紹介

ピナータ 生育が早く草丈は 60cm~70cmくらいで、耐寒性も耐暑性もやや弱いです。

ラベンダー育て方

ラベンダーは冬の低温にはマイナス10度くらいは大丈夫というものが多いですが、フランスのプロバンス地方が有名な生産地であることを考えても、日当りの良い水はけの良い場所を好み、日本の梅雨の時期や高温多湿を嫌うのが特徴です。育て方は、ラベンダーの弱点ともいうべきことと、原産地がどこかを踏まえて、なるべくそれに近い状態にしてあげましょう。日本でも、どの品種もお手入れ次第で充分育ちますし、挿し木で増やすことも出来ます。 ハーブはもとは野草なので、地植えにすると、どのハーブもびっくりするほど育てやすく、元気に育つものですが、ラベンダーの鉢植えの場合は、夏や冬に雨が当たらない場所とか、夏は涼しく、冬は日の当たる場所に移動させることができて便利です。

ラベンダーを育てるための土

ラベンダーを育てるのに必要なのは、アルカリ性土壌と水はけの良い土です。 酸性土壌を嫌うので、苦土石灰を多めに撒き、水はけの良い土を作ってあげましょう。

ラベンダー育て方、花壇の場合

花壇に植える方は、花壇の土に、腐葉土や砂を混ぜて水はけよく土を改良しておきます。そして、植える場所を畝のように高くして、株間も多めにとって植えると風通しも良くなるので、けっこう大株に育ってくれます。


ラベンダー育て方、鉢植えの場合

鉢植えの場合は、水はけや風通しの良い素焼き鉢がおすすめです。虫よけの網を敷き、鉢底石を敷いて、ラベンダー用の土か、赤玉土7に腐葉土3の割合で、苦土石灰を大さじ1ほど混ぜておいた土に植えます。小さい苗をいきなり大きな鉢に植えず、徐々に鉢を大きくしていくのが上手な育て方のポイントです。水やりは表面が乾いたらたっぷり与えますが、あくまで乾燥気味に育てます。肥料は、月に1回薄めの液肥を与える程度で十分です。 花が終わった後に、剪定を兼ねて切り戻しをすると、風通しも良くなり、暑い夏も越してくれると思います。下枝に枯れ葉や枯れ枝を見つけ次第、さっさと取って常に風通しの良い状態を心がけましょう。尚、植え替えは真夏や冬は避けて春か秋の気候の穏やかな頃に行います。1年に一度は少し大きな鉢に植え替えをしましょう。

ラベンダーの病害虫

水をやりすぎたり、具合が悪いと、葉っぱの先から黒くなって枯れていきますが、病気になることはほとんどありません。 虫害は、梅雨時に、新芽のやわらかいところを蛾の幼虫がまゆを作るようにして食べていることがあります。放っておくとラベンダーの新芽が全部食べられて枯れてしまうので、見つけ次第、退治しましょう。また、有機肥料をやりすぎると、ヨトウムシなどの被害に合うことがあります。ヨトウムシ、アオムシ、ナメクジなども、葉っぱを食べるだけでなく、糞や食べた後から病原菌が入ってラベンダーを枯らすことがあるので、毎日見回って早期発見して退治しましょう。

ラベンダーの収穫

花穂が伸びて、つぼみが色づき、たくさんあるつぼみのうちの、ひとつふたつが開花したときが、いちばん精油が多くて、香りが最高に良い収穫適期と言われています。どの種類のラベンダーも、つぼみが命です。花が咲く前に収穫して乾燥させて、ドライフラワーやポプリなどクラフトに、またハーブティー、入浴剤などに利用しましょう。

ラベンダーの効用

ラベンダーの香りは、古代ローマの頃から、洗濯物に香りをつけるとか、防虫剤などにも使われていました。プロバンス地方では、なんと自然発火して野火になるということです。たしかに花茎を乾燥させるとラベンダー線香が出来て、お線香のように香りがして燃えるのですが、葉っぱや花のエッセンシャルオイルがいかに多く含まれているかということですね。現代では、抽出されたエッセンシャルオイルは、鬱の気分を良くしたりする効果があり、リラックス効果もあります。また、虫刺され直後には、痒みや腫れを消す消炎作用が抜群という経験があります。

ラベンダーの種類のまとめ

フランスの有名なモーリス・メセゲ氏の本には、毒蛇に噛まれた犬の傷口に一束のラベンダーを擦り込んで助ける話が出てきます。まさかと思ったけど、ラベンダーのエッセンシャルオイルは、たしかに虫刺されに効きました。アレルギーなどがありますから、どなたにも勧めるというわけにはいかないと思いますが、育てて楽しむ、素晴らしい香りで癒されるだけではないのがラベンダーの素晴らしいところだと思います。 あなたも色々なラベンダーの種類の名前や特徴をつかんでくださって、ぜひ、ご自分の育てやすいラベンダーを見つけて長く育ててくださると嬉しいです。