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ヘチマたわしの作り方!初心者でも失敗しない方法と使い方をご紹介

体洗い用としてよく用いられる「へちまたわし」。昔は食器洗い用のたわしとして使われていたこともありました。今回はへちまたわしの作り方やポイントについてご紹介いたします。現在へちまを育てていらっしゃる方はぜひたわしに活用してみてください。
更新: 2021年2月8日
printemps117
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へちまってどんな植物?たわしにできるの?

ウリ科の植物、栽培時期や収穫は?

みなさんは、「へちま」を見たことありますか? へちまはウリ科の植物で、ぶらーんと長い果実がなる植物です。栽培は比較的簡単で丈夫でよく育ちます。暑さや日差しに強く、ゴーヤーなどとともに「緑のカーテン」として育てることもあります。

4~5月頃種まき、5月~6月上旬ごろの時期までに定植します。そして徐々に花を咲かせ、実を付けていきます。食用にする場合は7月~9月が収穫時期です。30㎝までの大きさのものを収穫すれば食用にできます。

薄くスライスしてお味噌汁や炒め物、”ナーベラー”といって煮浸しにして食べるとおいしくいただだけます。

大きくなりすぎたへちまは食べないで。

大体30㎝ぐらいまでのものは食用として食べられるのですが、収穫時期を過ぎてそれ以上大きくなったものは食べると食中毒を起こすことがあるので食べるのはおすすめしません。

そんな育ちすぎたへちまの活用方法の一つに「たわし」にする方法があります。 作り方は簡単。へちまの種を取り除いて乾燥させるだけ。自宅でへちまを育てているという方や、興味のある方は一度試してみませんか?

水でつけ置きするだけでも煮るのもOK!

江戸時代から用いられているへちまたわし

へちまたわしはもともと静岡県が発祥だそうで、日本で初めて作られるようになったのは江戸時代からなんだそうです。 ではさっそくへちまたわしの作り方をご紹介します。

用意するもの、たわし向きのへちまの選び方

用意するものは・へちま ・包丁 ・出来るだけ大きめの鍋 たわし作りに向いているへちまの選び方ですが、 ・水分量が少なくゴツゴツと固いものがベスト。ふにゃふにゃっとしているものは避けましょう。

・つるの先端が黒っぽく、全体的に黄色みがかったものを選ぶようにします。 まだ食用にもなるような水分がある実は、たわしになるべき繊維質の発達がまだ不十分です。反対に遅すぎると繊維の色が茶色くなってしまうので、見極めが必要です。時期的にはちょうど9月初旬頃のものがおすすめです。

一般的なへちまたわしの作り方


簡単な手順や方法としてまずは火を使わない方法についてご紹介いたします。

1.収穫したへちまを茶色くなるまで放っておきます。
2.茶色くなったへちまの皮を手で剥いていきます。
3.穴から手を突っ込んで揉み出して洗いながら、種を取り出します。
4.皮をむいたへちまの中身を水に漬けて置き、腐敗させます。
5.実が腐敗したら取り出し繊維だけにして乾燥させてできあがり。

水につけている時の腐敗臭が嫌な方に

作り方はざっとこんな感じなのですが、上記の作り方だと、へちまを数日間水につけておくため、途中水でへちまが腐敗して臭いが発生するというデメリットも…。実が腐敗したへちまの臭いは結構強烈なんです。できればこのような臭いがなく作りたいですよね。 では次に腐った臭いが発生しない「へちまを煮る」作り方をご紹介いたします。

臭くない!現代版へちまたわしの作り方とコツ

へちまを煮ると臭いなく作れる!

1.鍋のサイズを考慮し、へちまを適当な大きさにカットします。
2.鍋にたっぷり水を入れ沸騰させたら、ヘチマを茹でます。
※この時ヘチマが徐々に浮いてくるので、落とし蓋をするか箸などでつついて沈めながら茹でるようにします。

3.煮る時間は約30が目安。30分ぐらい煮たら取り出し、皮を剥きます。 
※茹で上がりのへちまは熱いので、水にじゅうぶんに浸してから剥くようにするとやけどの心配がありませんし、つるんと簡単に剥けます。

4.ヘチマを揉むか振りながら種を出します。 
※底のほうに溜まっている種やなかなか出て来ない種は菜箸などでつつくと出てきます。
※どうしても出て来ない種は乾燥させてから出すこともできます。 このまま乾燥させてできあがりです。

5.乾燥させたら出来上がり♪です。

市販のたわしに近づけたいなら漂白!

収穫時期が遅れて繊維が茶色くなってしまったものや、そのままだとナチュラルだけど汚れているように見えてちょっと見栄えが悪いかも…と思われた方は、軽く漂白してみると市販のたわしのようにきれいに白くなります。 漂泊の方法は簡単。

台所用漂白剤を既定の量で薄め、数時間つけ置きしておくだけ。 漂白した方が、皮むきの時に取れなかった僅かな果肉や皮などもキレイに取れます。 また中に残った種もすっきりきれいに取り除くことができますよ。

へちまたわしの乾燥時間について

へちまたわしの乾燥時間に特に決まりはありません。へちまの水分が抜けてカラカラの状態になったらできあがりです。 乾燥したへちま繊維が硬くなっているので普通の髪用はさみで切るのはなかなか難しいです。

またへちまたわしは、乾燥してできあがった状態で細かく切るのは難しいです。乾燥したままのへちまたわしはのこぎりなどで切るぐらい固いので、水に濡らして柔らかくふやかした状態の時に包丁で切るといいでしょう。


へちまたわしの使い方や効果について

へちまたわし、たくさん作れたけど、どうやって使うんだろうと思った方もいらっしゃると思います。 乾燥したままのへちまたわしはそのままだと硬いですが、水に漬けると柔らかくなるという性質があります。へちまは身体を洗う以外にもいろいろな場面で活躍してくれます。

へちまでつるつるの美肌が叶う

へちまたわしで足のかかとなどの厚い角質層をこすると、古い余分な角質を取り除くことができ、つやつや、すべすべにできます。また体全体の垢落としなどのほか、マッサージしながら身体全体を洗うことでお肌に適度な刺激も与え、皮膚を強くすることができます。

油汚れや焦げ付きもよく取れる

体を洗うほか、お鍋の焦げ付きやシンクの汚れ落としなどの使い方もできます。金たわしと同じような要領で、ゴシゴシこするときれいに汚れを落とすことができます。 またそれ以外の使い方ですと、たわし自体が硬さを活用して、運動靴やガーデニング用品を洗うなどにも活用できます。

子どもの自由研究のテーマにも!

へちまの観察とへちまたわしをセットにして小学生の自由研究のテーマにするのもおすすめです。 へちまは小学校の低学年の生活や理科などで取り上げられることがあります。へちまの種を植えて、苗が成長し、実が育つまで夏休み中観察日記をつけると成長過程がよくわかります。

また育てたへちまの実をお子さんと収穫し、へちまたわしも一緒に作ってみましょう。 また実験テーマに使えるヒントなどをざっくりまとめてみましたので、こちらも参考にしてみてください。

へちまを受粉した時としなかったときの違い

へちまをはじめ、かぼちゃやスイカなどウリ科の植物は、実つきをよくするため、めしべとおしべを人工授粉させる必要があります。 へちまについてもおしべを取ってめしべの先にちょんちょんとつけたときと、何もしなかった時では実のなり方に違いがあるのでしょうか。


へちまのグリーンカーテン、部屋の温度は?

ご家庭で「緑のカーテン用」としてへちまを育てていらっしゃる方は、グリーンカーテンがある部屋とない部屋で日中の気温の移り変わりを比較してみてはいかがでしょうか。

緑のカーテンによって、窓では約4℃、壁では約11℃、表面温度が下がりるといわれていますが、これを実証するべく、自由研究のテーマに応用してみるのはいかがでしょうか。

特に同じような条件で同じ方角の部屋があるならば、緑のカーテンがある部屋とない部屋で室内の温度の変化を比較することもできそうです。 ※日中、特に正午や昼間は気温が高いので、お昼過ぎから夕方ごろの少し気温が下がったぐらいが実験しやすいでしょう。熱中症などならないように気を付けてください。

へちまたわしで草木染&石鹸作り

へちまたわしのアレンジ研究なら、へちまたわしが草木の色や染め粉などでうまく染まるのか、どんな色に染まるのかというのも調べてみるのもいいかもしれません。 また写真のようにへちまたわしを石鹸に埋め込んだ「へちまたわし石鹸」を作ってみるのもおすすめです。

石鹸から少し出ているへちまの繊維を擦れば泡立ち、そのまま体が洗えるアイデア商品の一つです。

透明石鹸の作り方はこちら↓

クリアな透明石けんの作り方。1時間で型入れ。|手づくり石けんの店ツクツク

へちまたわしと市販のたわしで汚れの落ち方を比較

へちまたわしを使って食器を洗うときと、市販のたわしやスポンジを使って洗うときと汚れの落ち方に差があるか調べてみましょう。また同じような汚れを落とすとき必要な洗剤の量に違いが出るかもしれません。

へちまたわしメリットいっぱい!

これまでへちまの活用法についてよく知らなかった方や、へちまたわしは臭いというイメージがあった方、今回この記事をお読みになってへちまたわしの良さを再確認できたのではないでしょうか。

お子さんの夏休みの自由研究の題材にも使える「へちま」および「へちまたわし」ですので、ぜひ興味のある方は取り組んでみてください。